いまいちすぎた。
実話をもとにした難病ものドラマです。
ジェラルド・バレット監督、クロエ・グレース・モレッツ主演、
2016年の映画。
観たんすけど、イマイチだったなあ。
新聞社で働くクロエ・グレース・モレッツが
徐々に体の調子がおかしくなって、
仕事にも身が入らなくなって
遅刻したり欠勤したりしだし
普段の生活もだらしなくなって
幻覚や幻聴、痙攣の発作とか出てきて
病院をあちこちいって
検査したり診断したりするんだけど
MRIや血液検査ではまったく異常が見つからなくて
医者は双極性障害だとして
精神科に入院することをすすめるんだけど
彼女の親は精神病じゃなくて
どこか悪いとこがあるはずだと食い下がり
医者たちにもっと原因を探せとプレッシャーをかけ続け
それが功を奏したのか
匙を投げてた医者が師匠の先生を呼んできてくれて
その先生がクロエの脳の異常に気がついて
抗NMDA受容体脳炎であることをみつけて
治療ができて
クロエは徐々に回復して
職場にも復帰できましたという話です。
通常の検査じゃ異常がなんもわかんなかったみたいで、
脳の細胞をとって生体検査してやっとわかったみたいです。
実際そういうことがあったということは
わかるんだけど、
ドラマとしては特におもしろいところが
まったくなくて平板なつくりでした。
感動のストーリーにするなら
もっと家族とか恋人とかが
彼女のためになんかやるシーンが
ないと盛り上がらないし、
クロエの闘病ドラマなら
回復にむけての苦労とかも描かないとだけど
そのへんはあっさりとやってるし
医者が原因不明の病人にたいして
どうやって治療していくのかを
見せる医療ドラマならもっと
医者の奮闘を描かないといけないけど
これもあっさりとしたものだし、
どれも中途半端で
ただクロエ・グレース・モレッツの
病んでいく描写だけが続きます。
クロエ・グレース・モレッツの異常者演技だけで
長時間ひっぱるのはきつかったなあ。
実話をベースにした映画って
脚色をうまくやらないと
ほんとただの再現ドラマになっちゃう。
こういうことがありました、
っていうだけの報告映画になっちゃう。
キャリー=アン・モスが母親役で
出てきてたけど、とくに見せ場とかないんすよ。
ただの再現ドラマのエキストラみたいな
存在感と演技でおもしろいとこなんもなし。
ほんとテレビ番組でやってる再現ドラマレベルでしかない。
映像もそんな凝ってないし。
脳の細胞をとる検査のシーンもないし。
実話ベースなのはいいけど
ただそのまんまやるのはどうかと思う。
体が不調になっていって
痙攣発作がでてきて
手足が硬直、しゃべるのも不自由になっていくクロエを
彼女は閉じ込められてると
恋人が表現してたのはなるほどなと。
病は本来のその人らしさを
閉じ込めてしまって奪うもんだなと。
病気ってほんとわかんないっすよね。
どっか調子悪くて病院いっても
医者は検査しないとわからないって言うだけだし
検査しても数値は異常ないからわからないって言うだけだし
病気だってわかるのは
症状がすすんで死ぬ寸前になってからだったりするわけで。
現代医療ってそうとうすすんでるような
気がしてるけど、実際はまだまだ全然わかんないことのほうが
多いんだろね。
動画:彼女が目覚めるその日まで