藤純子の緋牡丹博徒シリーズ第2弾。
1968年の東映任侠映画。
鈴木則文監督。
1作目の成功をうけての2作目ですかね。
1作目のゲスト高倉健が実質主役みたいだったのにくらべると
今回はちゃんと富司純子が主役な話になってました。
まあ、藤純子がいろんな人の無念を胸に
最後、敵討ちにいくって感じですけども。
鶴田浩二は脇で藤純子をサポートです。
最後の殴り込みメンバーは
藤純子、鶴田浩二、山城新伍でした。
任侠ヤクザものって自分のためというよりも
他人のために体張るっていうものですね。
任侠映画の様式美。
なので敵はいつも拝金主義の外道になります。
なんか労働者をいたぶる大資本家が敵みたいに感じる。
仁義よりもお金の時代になったと
仁義をないがしろにする敵を
仁義で成敗。
お金の力で人を苦しめるやからを最後ぼこぼこにする。
だから任侠ヤクザ映画って人気あったんだろね。
映画見てる側は資本家にこき使われて
少ない給料で我慢してる労働者なので
前半で描かれる苦しむ民衆に感情移入できるし、
耐えて耐えてそれが最後爆発するのも、
実生活では爆発できないから
映画でそれをかわりにやってくれるので爽快だし。
まあ、そういう映画を作って
庶民から金まきあげて大儲けしてた映画会社は
どうなんだっていう気もするけども。
お話はいくつかあります。
村井国夫と城野ゆきのエピソード。
山城新伍と玉川良一のエピソード。
白木マリと西村晃カップルの話。
これがよかったですね。
いかさま壺振り師の白木マリと不能の西村晃。
なんか不憫な二人というか、日陰者の二人って感じで
影があってよかったですね。
なんかうだつが上がらないっていうかね。
それでもしぶとくやっていくしかないっていうかね。
そういうのを見ると
すごく共感しちゃってさ。
映画の主人公のように、
度胸満点で命はって自分の意地を通すような
強さはないからさ。
主人公よりも、わき役のほうに目が行っちゃうね。