いろいろとおかしい1976年の東映映画。
岡本明久監督、菅原文太主演のギャングアクション。
ファッション、生き様、母親との仲、マシンガンアクション。
何からつっこめばいいのかわからないぐらい
真っ赤なスーツに黒いコート姿で
マシンガンをぶっ放す菅原文太。
かっこいいんだか悪いんだか。
間違いなくおかしい。
ストーリーとしては、
マフィアとヤクザのクスリの取引に
菅原文太が割り込んでクスリを強奪。
ヤクザやマフィアの追跡が文太にせまっていって
アクションが展開するって感じ。
菅原文太の相棒は三益愛子演じる母親なんすけど、
すごいマザコン。
おっかあおっかあっていって母親に全幅の信頼を置く文太。
あんたは宝だよ~とにんまりする母親。
仕事の後は一緒に風呂に入ってます。
この二人できてんのか……みたいな。
また、文太の笑顔が怖いんだ。
ニンマリというかニタアって笑みを浮かべる文太。
やること無茶苦茶。
悪魔やで。
冒頭の襲撃で撃たれて瀕死の仲間を
なんの躊躇もなく始末。
クスリもってこいと脅してきたヤクザを
警官にばけた仲間を使って壁に並ばせて
マシンガンで撃ち殺す。
こわ~。
ヤクザの描写もなんかおかしいんだよなあ。
ビルの会議室に集まって、ボスが幹部たちに向かって
なんかいろいろ言ってるんだけど、
ボス役の人がすごい下手で凄みを感じない。
あの人、役者なのかなあ、本物かなあ。
菅原文太の愛用する武器がマシンガンなんすけど、
これもちゃっちいんすよ。
銃口から花火みたいな火花が出てダダダダダダァみたいな
銃撃音がするのだが、排莢しないのでおもちゃにしかみえなくて
重みがないんすよねえ。
スーツや車など衣装とかはギャングっぽさをかもしだしてるけど
中身は東映お得意のどぎついやりすぎヤクザアクション。
このいびつさ。
菅原文太はマザコンですけども、
若い女をちゃんといてこまします。
中島ゆたか。
ブチュ~っと濃厚なベッドシーン。
ヤクザの追手をかわすために、
中島ゆたか相手にDV騒ぎを起こして刑務所入りする文太。
そこで田中邦衛と出会う。
こいつは信用できるやつと思って一緒に脱獄したのだが、
実は田中邦衛は秘密警察でクスリの場所を
確かめるために文太に近づいたのだった。
田中邦衛の正体をばらすのが偽造パスポート屋の千葉真一です。
いつものソニー千葉アクションで
一通り田中邦衛をぶちのめすシーンあり。
母親は刑事の小池朝雄による拷問尋問で死亡。
頼りになると思った田中邦衛は警察だった。
こうなりゃ昔の女を頼るしかないと
昔ムショに入った間に去っていった女のもとに
中島ゆたかと一緒に行きます。
昔の女は江波杏子です。
彼女のつてで漁船をチャーターして北朝鮮に脱出という計画。
しかし、ヤクザとマフィアの追手はここにも迫ってきて
中島ゆたかが人質に。
でも菅原文太は、そんな女どうとでもしろと
船に乗って出発。
中島ゆたかは首を剃刀で切られて血がぶしゃーっと噴出。
それを見た文太は何をおもったのか、
船を飛び出し、マシンガンでヤクザたちと対決する。
いや、だったら中島ゆたかが殺される前に戦えよ……。
よくわからん。
何発か撃たれるけどまったく大丈夫な菅原文太。
最後は、死んだ中島ゆたかの死体を肩に担いで、
波がザパンザパンと打ち寄せる堤防を
波をかぶりながら歩いていく文太というシーンになってます。
どういうことだみたいな。
なんかよくわからないっていうか、なんというか。
とにかく菅原文太のキャラが濃すぎっていうのが心に残りましたね。
母親が死んだと聞かされたときの
発狂した菅原文太の演技とか濃いなあ。
出演者の顔ぶれも濃かったなあ。
文太の舎弟のバイク軍団の男で岩城滉一、
あと、千葉真一の弟の千葉治郎も出演してます。
昔の東映映画のやりすぎな感じ。
好きだなあ。
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