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ジョン・レノンを撃った男
J・P・シェファー監督、ジャレッド・レトー主演、実話をもとにした2007年のサスペンスドラマ。無料動画のGYAO!でやってたのを鑑賞しました。ビートルズのジョン・レノンをダコタハウス前で射殺したマーク・デイヴィッド・チャップマンの話です。見始めてすぐ思ったのが、うわー、すげえ太ってるなあ、です。
ジャレッド・レトーの太る役作りのすごさに驚いちゃいました。少し太るとか、少し腹だけ出るとかのレベルじゃなくて、体全体にいい具合に脂肪がのってて、全身が2倍ぐらいに膨らんでる本気の太り方してて、よくやるなあってちょっとあきれたな。こんなにほんとに太る必要あったんかな?って。そりゃ本人に似せるためには太ったほうがよかったんだろうけど、別にやせてる姿でマーク・チャップマンを演じてもよかったんでは?って思ったなあ。せっかく太ったから、それを見せたいのか、意味もなく裸のシーンがあったりして、苦笑い。その裸、いらんでしょみたいな。そっくりさんによる再現ドラマが見たいわけじゃないからなあ。こういう実話をもとにした実際の人物の話をやる映画って、俳優が見た目を本人に近づけようとして、太ったり痩せたり禿げたりするんだけど、そこはあんまりがんばらなくてもいいんじゃないかって思ったりするんだよなあ。マーク・チャップマン本人が小太りだったとしても、そこは別に重要な要素でもないから、再現する必要あるのかなみたいな。映画の内容はマーク・チャップマンがジョン・レノンを撃つまでの心理的な浮き沈みを描写していく感じです。やろうかやるまいか。直前まで葛藤があったみたいですね。歯車がひとつずれていたら、ジョン・レノンは殺されなかったかもしれない。マーク・チャップマンはレコードジャケットにサインをもらおうと、ジョン・レノンがすんでるダコタハウスで出待ちしてるんすけど、同じように出待ちしてるリンジー・ローハンと知り合って話をする仲になる。彼女といい感じの仲になって、ニューヨーク観光にでもでかけていればジョン・レノンを撃たなかったかもしれない。ジョン・レノンら有名人の写真を撮るために出待ちしてるカメラマンとも知り合うんすけど、彼が最後の夜にマーク・チャップマンと一緒にそこに残ってたら、マーク・チャップマンは撃ってなかったかもしれない。マーク・チャップマン自身、ジョン・レノンを撃たなくてはいけないという強迫観念にとらわれてたけど、そうしなくてすむきっかけを探していたふうに描かれてます。でも、突然切れたり言動がおかしいから、リンジー・ローハンやカメラマンの男に気味悪がられて、彼らは去って行ってしまう。あー、やっぱりやんなきゃいけないのかなあみたいな。一度決めたことを行動にうつせないダメ人間じゃないぞということを証明しなければいけないという妄想にとらわれたからこうなったみたいな。チャプター27っていう題名は、マーク・チャップマンがジョン・レノンを撃ったときにもっていたサリンジャーの小説「ライ麦畑でつかまえて」が26章あって、そこにマーク・チャップマンが27章を追加したみたいな意味合いでつけられたみたいです。マーク・チャップマンってまだ生きてるんすよねえ。保釈申請してそれが却下されたというニュースを定期的に耳にする。オノ・ヨーコがコメントだしたみたいなニュースが何年かに一度耳にしますね。ついこの間も、11度目の仮釈放申請が却下になったってニュースになってて、え、マーク・チャップマンってまだ存命だったんだと驚いだもんね。無期懲役だから、そのうち刑期を終えて出所する日も来るんじゃないんすかね。そしたらまたニュースになるのかな。動画:チャプター27