1974年、フェデリコ・フェリーニ監督の映画。
無料動画のGYAO!で鑑賞。
いやー、どうなんだろ。
よくわからない。
いまいちはっきりしなかった。
最初、ちょっともうええかなって思って
見るのを止めそうになったけど
なんとなく見てたら最後までみてしまった。
これ一回見るのやめたことあるなあと
見てて気が付きました。
無料動画のGYAO!でやってる映画って
見始めて途中で見るのをやめてるタイトルが
けっこうありますね。
配信期間が終わってまたしばらくして
配信されててまた見て
途中でやめてみたいになってるのがけっこうあるんすよ。
動画配信で映画を見ると
気軽に見始められるけど
気軽に見るのをやめちゃうから
なかなか見終えられないという問題が起きるなあ。
まあ、そのときの気分であうあわないがありますからね。
映画館だとなかなか途中で出るのは難しいから
なんとなく全部見ちゃうけどなあ。
イタリアの小さな田舎町を舞台に
住人のドラマを見せていく。
なんかフェリーニ自身の子供時代の思い出が
もとになってる話らしいですね。
最初、冬が終わって春が近い時期に
街の広場で魔女の人形を燃やすイベントを
やってる様子から始まります。
それから学校で
悪ガキたちが悪戯してる様子があって
なんだろ?これはって感じですね。
これといってストーリーがあるわけじゃない。
ただの描写が続いていくって感じです。
町のこんなところでこんなことがありましたっていうね。
町一番の美人グラディスカに
ほのかに恋心をいだく少年みたいな
ほろ苦ストーリーが少しありましたけど、
それがメインというわけでもないです。
町が主役というか。
町でも出来事、町の思い出を
豪華に作りこんで映画にしたって感じですね。
一応、少年が主人公みたいだけど
あまり主役っぽくは描かれてなかった。
精神病院に入ってる叔父が木の上に
登って降りてこないとか。
ファシズムの台頭がこんな小さな町でもあって
父親が逮捕されて尋問されるとか。
タバコ屋の恵体の女主人に
胸を吸ってといわれてるのに吹いちゃって
白けて追い出されたり。
観終わってみれば、
誰かの絵日記を読んだみたいな感触を覚えた。
映像はよかったし
ニノ・ロータの音楽もいい感じ。
でも、面白いのかというと、
どうなんだろうみたいな。
じゃあ、つまんないのかというと
見てられないっていうわけでもないみたいな。
こまごまとした描写が下世話なとこが
なんでもないような退屈な日常の描写を
面白く見せてるんだろね。
学校の授業中のいたずらとかひどいんすよ。
後ろの席のやつが
紙の筒をつなげて前にのばして
そこから小便するとか。
精神病院の叔父は木に登って女が欲しいと叫ぶとか。
雪合戦で狙い撃ちされたグラディスカのお尻に当たる雪球とか。
自分も子供時代を思い返すと
何もなかったようでいろいろあったような気がします。
今思い返すと
なぜそんなことしたのか
なぜそんなこと思ったのか
よくわからない不思議な経験がけっこうある。
町にもいろんな人がいて
いろんなことがあった。
それが本当にあったことの記憶なのか
それともなつかしさから作り出された創作の記憶なのかは
今となっては確かめようもないですが。
この映画も本当の少年時代の思い出のようで
ほんとはそんなことなかったけど
そうであったらなという創作の記憶が
ないまぜになったものなのかもしれません。
こういう子供時代の思い出映画って
年寄りになってから見たほうが楽しめますよね。
若いときにこれ見てもぴんと来ないだろう。
まあ、これの良さがわかってくると
年とったということですよね。
映画には見るべきタイミングっていうやつがありますね。
映画って絶対的なものじゃなくて
相対的なものだから
いくら名作だ、巨匠だなんだといっても
見るべきじゃないときに見たら
つまらないものに見えちゃうもんですね。