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第70回カンヌ国際映画祭パルムドール受賞『ザ・スクエア 思いやりの聖域(原題:THE SQUARE)』【映画のネタバレ感想】


断絶・すれ違い

わからない。よくわからなかったです。取っつきにくい上に長い。最初からよくわからないノリで、これってどう観たらいいのかなって戸惑う。

それで我慢して観続けたら、ちょっと事件っぽくなってきて、お、面白くなるかなって思ったら、また、なんかよくわからないノリのシーンが続いて、これは……、みたいな。途中で見るのやめよかなって何度もなります。実際、何度かやめて、また、少し観て、また中断してみたいに観てやっと完走しました。

無料動画のGYAO!でやってたから、中断と再開繰り返して観終えたけど、劇場だったら途中で帰るか寝るかしてたなあ。第70回カンヌ国際映画祭でパルムドールを受賞という文句にひかれて、見ようと思ったんすけど、カンヌってやっぱよくわかんないなってなりました。

カンヌ難しい。監督はリューベン・オストルンド。聞いたことないというか、この監督の作品観たことないけど、パルムドールとるぐらいだから、けっこう有名な監督なのかな?クレス・バング、エリザベス・モス、ドミニク・ウェスト、テリー・ノタリー出演といわれても、誰も知らない。

監督もよく知らない、出演者もよく知らない状態で観たので、素でお話だけを追う感じで見れたんだけど、なんかよくわかんなかったです。気まずい感じっていうのを出したい映画なんすかね。

なんだろ、すっきりとしないというか、すれ違ってうまくはまらない感じというか。人と人の関わり合いのしっくりこない感じの物語でしょうか。まあ、そう思うとうまくできてるし、賞もとるだろなって感じだけど、面白いのかというと別におもしろいもんでもないみたいな。

なんか大喜利コントの連続みたいな感じしたかな。会話シーンとかもさ、なんか全然お互い意思疎通できてないなって感じに描かれるんすよ。すれ違ってるなあって感じ。それをシチュエーション変えていろいろなシーンで見せる。

猿がでてきた

一番よくわかないと思ったのは部屋にチンパンジーだかゴリラだかがうろうろしてるのに、主人公も部屋の主の女もなんもそれにはふれないシーンです。

あの猿は実在してんのかな?部屋で猿をペットで飼ってるのかな?そんなことあんのかな。あの猿は実在じゃなくて、何かの暗喩として出てきてる存在なのか。

あの女記者を猿みたいなもんだって言いたいのかな。主人公が女記者を盛ってるだけの猿だと見てるってことかな。カオスです。

猿の物真似アーティストがでてきた

猿といえば、もうひとつ、猿のモノマネするパフォーマーのシーンもわけがわからないカオスだった。

美術館のパーティーの席で、セレブや有力者がかしこまって席についてるところに、サルマネアーティストがパフォーマンスするんだけど、猿が出席者にちょっかいだして、おどけるみたいなことやるんすよ。

それが悪ふざけの域をどんどんこえて、危ない感じになっていく。しつこく女性にちょっかいだして髪ひっぱったり、押し倒してことに及ぼうとしだす。

けど、出席者は目を伏せて見て見ぬ振りをしてる。それが一転、一人が飛びかかったのをきっかけに大勢が襲いかかってリンチになる。気まずいというか、なんか怖いっていうか。全部この調子です。

貧富の差

裕福な層と貧困な層っていうのが明らかに存在してて、お互いの世界がまったく交差してないというのも、何回も描かれます。

スリにあって困ってる主人公に誰も手を貸さない。助けてほしいっていっても誰も話を聞こうとしない。物乞いがあちらこちらにいる。

主人公のスマホと財布を盗んだのは、GPSによると貧困層が住んでるアパートの住人。主人公は、美術館の主任キュレーターで裕福。貧しい人たちと富裕の人たちが同じ国に住んでるのに、完全に分断してる。

お互いを別の存在として見なして、普段はかかわらないようにしてる。そういうすれ違ってる世界だというのをしつこく見せていく。というかそれだけを見せていく映画とも言えます。

最後、主人公はこれじゃいけない、ちゃんと悪かったと謝らないといけないと行動するんだけど、少年はすでにいなくなってて、謝ることもできない。もや~っとすれ違ったまま終わりです。

鑑賞後にあれこれ考えるのが楽しい映画

観てるときは、そんなおもしろくないんだけど、観終わってから、あのシーンはこういう意味なのか、あれはこれなのかとか、意図を考えたり、意味を考えたりするのがおもしろい映画だと思います。

ロジカルに映画を読み解くのが楽しいと思える人にとっては、いい映画。

まあ、変だとか不穏だとかよくわからないとか言ったけど、よく考えたら現実もよくわからないことがあるし、意思の疎通がうまくいかずにすれ違うことなんかしょっちゅうだし、ケリのつかないまま宙ぶらりんで終わってることなんかいっぱいある。

そう考えるとリアルな映画なのかもしれないですね。現実のうまくいかない感じをリアルにやってる映画だから見づらいのかも。フィクションのお話だったらうまく処理されることを処理せずに見せてるから、なんか違和感あるんでしょね。

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