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『ネット興亡記 敗れざる者たち/杉本貴司』を読んだんだ【読書】

日本のインターネット黎明期概論

日本でのインターネット勃興期にどんな企業、どんな人物が現れ栄枯盛衰したかをまとめた本です。サイバーエージェント、iモード、ライブドア、ヤフー、楽天、ソフトバンク、ミクシィ、メルカリ、LINE、USEN、GMOなどの成り立ちや紆余曲折がわかります。何もかも詳しく書いてるっていうわけじゃないので、もっといろんなことあったんだろうけど、大まかな歴史を知ることができてよかったです。

インターネット登場からたった30年

あのとき水面下ではあの人とあの人が動いてああなったみたいな、日本のネット企業界隈の出来事が網羅的に描かれてておもしろい。いやー、インターネットってすごいですね。高々30年前にできた仕組みが、今や世界を牛耳るものになってる。たった30年ですよ。インターネットが出始めたときは、けっこう冷ややかというか、なんか物好きが得体のしれないものをいじくってるなぐらいの反応じゃなかったですっけ?既存の企業、支配階級は新しいインターネットという道具の可能性に懐疑的っていうかね。そんな重要視してなかったと思う。これ何に使えばいいのかなみたいな。そんなときに、これはすごいことになるぞといち早く目をつけて、インターネットで何ができるのかを探って形にしていった人たちがいて、いろんなサービスや企業が出てきては消え、出てきては消えして生き残った企業が巨大企業になって、今、世界を牛耳ってるわけですよねえ。20歳とか30歳とかで起業して数年で数億円数十億円、10年で数百億円の価値を生み出す。そのスピード感たるや、それまでの旧態依然とした世界とはまったく違う世界ですよねえ。

栄枯盛衰のスピードが桁外れ

数年で何百億円が、また状況がかわって破綻の危機をむかえるとか、浮き沈みがすごい。またいろいろあるんでしょうね。今、安泰に見えてるネット企業が数年後には存続の危機を迎えてるとかあるんだろうなあ。ミクシィの成長と凋落、また復活とかすごいっすよねえ。かつてSNSといえばミクシィの時代があった。日本のSNSをミクシィが独走してた時代があったんすよねえ。日本ではミクシィの時代が続くと思われてたのが、Facebookやツイッターがのびてきてミクシィは沈んでいく。誰も彼もミクシィ使ってたのにすたれるとはなあ。それがモンストでスマホゲームの会社として再び復活とか。次の展開がまったく読めない。PC時代のネットで成功したヤフーがモバイルへの転換に後れをとって、今やっきになってモバイルでの遅れを取り戻そうとしてるとか。ネット企業同士の激烈な生存競争を生き残ったとしても、しばらくは安泰なんていうことがないんすよねえ。

インターネットは魔法の道具ではない

この本を読んで思ったのが、インターネットはコネもカネもない若者にチャンスを与える道具だけど、優秀で猛烈に成功を願う若者にとってのチャンスなんだなってこと。ネットだったらアイディアだけで、あれもこれもできるっていっても、人を動かす熱い思いや才能、行動力がないと、起業してうまくいかないわけで。インターネットは魔法の道具でもなんでもないっていうかね。結局、人を動かして機会を逃さずリスクをとって勝負し続ける人じゃないと成功できない。インターネットが出現してなくても、この本に出てくるような人たちは何かしら考えて起業して何かしらの成果をあげて成功してたんじゃないかと思います。ネットがあったから成功したというわけじゃないんじゃないのかな。出てくる人たちの優秀さぶりがすごい。もうさ、10代のころから、何かやってやるとギラギラして生きてるんすよ。何かないかとギラギラしてチャンスをもぎ取ろうとしてるやつらだから、インターネットという新しい技術が出てきたら、それを使って何かやってやろうってなりますよねえ。インターネットって何に使えばいいのかなって感じで、使い方が最初みんなわかってなかったよ。それにできることが今にくらべて少なかったし。自分もダイヤルアップ接続時代にインターネットに出会って、これはなんかすごいぞって思って、無理してローンでパワーマッキントッシュ買ってインターネット始めて、テレホでネット三昧な毎日を過ごしていたけど、なんに使ってたのかさっぱり思い出せない。何してたんだろ。これ使って商売したろとかいう発想がなかったから、ぼんやりネットサーフィンして満足してたんだなあ。

ネット時代に出遅れる日本

そんな暗中模索の状況の中、これを使って何ができるのかをいち早く考え付いて行動に移せた人たちが、今のGAFAとか作っていったわけで、やっぱり優秀で命知らずじゃないと起業なんかしてもダメなんかなと。今もどこかで新しい次の覇者となるようなサービスや企業が生まれてるんすかね。アメリカや中国の企業がネットの覇権を握ってて、日本発で世界で使われるネットサービスの企業が出てきてないっていうのが、なんか残念というか。それも仕方ない面もあるんですよねえ。ネット以前の経済で日本は成功しすぎた。だからネット時代になったからといって、思い切りよくネットに舵を切れない。当然、遅れをとることになるわけで。成功していたがゆえに、時代の切り替わりにうまく対応できずに沈んでいく。このままネット後進国でずるずるいくのか、再び世界を席巻するのか。今、第1線のネット企業は苦戦してるから、そういう企業がでてくるのは次とかその次の世代になるのかな。

次世代インターネットのインフラとなるか5G、6G

完全にモバイルが主戦場になっていくインターネットの世界。インフラとなるモバイルネット回線を提供する携帯電話の世界がどう変わっていくのか。回線が整備されて、価格も下がってみんなが使うとなれば、またそこに新しい価値を生み出すサービスがでてくるわけで、どんな企業が起業しては成長と消滅をするのか楽しみですね。NTTドコモが価格をさげた新料金プラン「ahamo(アハモ)」を発表しましたが、すごい破壊力だなあ。インパクトあるなあ。ドコモがやるっていうのがなんか時代がかわったなあと。昔の3Gのときは、ソフトバンクが価格破壊してかきまわしてたけど、今はドコモがそれやるのかと。20GBで税別2,980円。KDDI、ソフトバンクも追随して同程度のプランを出してくると思いますが、楽天の立場がないですね。楽天も2980円だけど、回線の安定と中身を比べたらドコモでいいかってなっちゃいますもんね。大容量データが高速でラグなしで安価に使える世界が加速していく。コロナもあるしますますネットの存在感が増していく世界になりますね。ついていけるかなあ。もうすでに全然ついていけてないけどね。

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