カルト
これはいい。アイディア一発って感じの映画なんすけど、最後まで引き込まれて観終えました。無料動画のGYAO!でやってたので観てみました。
白石晃士監督。あびる優、岩佐真悠子、入来茉里、岡本夏美、林田麻里、井上肇、山口森広、小山田サユリ、三浦涼介出演。2013年の映画。フェイクドキュメンタリーとか、モキュメンタリーとかっていうやつでしたっけ。現実とフィクションをまぜてる感じで作ってるやつって。
あびる優があびる優役ででてくるし、岩佐真悠子も岩佐真悠子役で出てきました。女性タレントが怪奇現象のおきる家に霊能者と一緒に行ってお祓いとかする心霊番組の撮影という体で話がすすんでいきます。
次々とおこる怪奇現象。霊能者が手に負えなくて師匠を呼ぶんだけど、それでもダメで、また別の凄腕霊能者がでてきて怪奇に立ち向かうって感じです。
映像はチープなんすけど、またそれがいいみたいな。こういう疑似現実ものって、チープさが逆に効果的になるから、チープなのがマイナスにならないジャンルですよね。
内容もホラー映画としてのお約束的展開が網羅されててうまいなと。怪奇があって霊能者がお祓いしようとするけど、ダメで次のもっと強い霊能者がきてもダメで、それでタイプの違うのがきてっていうね。
最後に出てくる霊能者がネオとかいっててビジュアル系バンドのやつみたいなかっこうなのが笑える。
しかも超優秀でどんどん悪霊を撃退していくし、事の真相も暴いていくのが、爽快です。邪神復活のための儀式をしていたカルト教団がおこしていた怪奇とわかって、
一件落着かと思うと、入来茉里の生霊が強力なことなってて、まだ本当の戦いはこれからだ!っていうところでエンディング。
この終わり方も、まあ賛否あると思うけど、アイディア一発のホラーとしてはこれでよかったと思う。ホラー映画の定番の終わり方ってあるじゃないすか。
幽霊とか怨霊の正体がわかって、対決して退治して、平和が戻ったと思われたが、まだ本当の悪霊は退治できてなくて……みたいな、まだ終わってないという含みをもたせるエンディングにするのが、ホラー映画の一種の形ですよねえ。
あれだと思えば、こういう決着のつかない終わり方もありだと思いました。いやー、なかなか拾い物だったかな。
始まってから中盤、後半とスピーディーに展開していくから、だれることなく映画の世界に没入できたし、話の進行のスピード感がよかった。ホラーってスピード感って大事だね。
奇妙なことが起きて、なにこれって驚いても、テンポが悪ければ冷静になって、あれこれ考えて怖さが薄れていっちゃう。
観客にゆっくり考える間を与えずに、スピーディーに恐怖を見せていくのが重要なんだなあ。
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