DJブースを舞台にした怪談
ラジオDJが放送中のDJブースで恐怖体験するホラー。無料動画のGYAO!でやってたので、見てみました。2005年の小品。けっこう昔の映画なんすね。佐藤隆太主演、中村義洋監督、小島聖、池内万作、芦川誠、浅野麻衣子、三浦誠己、高橋真唯出演。
裏がありそな脇役たちの顔がいい
芦川誠が出てたので、あ、この人、ビートたけしの「その男凶暴につき」の人だってなりました。池内万作は伊丹十三のご子息だったっけ?小島聖のやばい人な感じ演技も楽しめるし、キャストがけっこういいと思いました。
地味だけど、なんかありそうな顔してる人たちが集まってる。それがこの映画にあってる。裏がありそうに見えるのが重要なんすよ。
DJの佐藤隆太が、疑心暗鬼になっていく映画なので。深夜ラジオDJの佐藤隆太がいつものように番組放送するんだけど、移転のために今日だけ古いブースでやることになる。
そのブースは大昔にDJが放送中に首吊りをして死んだといういわくつきの場所です。映画の冒頭でそのときの様子が描かれる。それで番組中に音声が混線して奇妙な声が入ったりして、これはもしかしてあのことがばれてるのかと佐藤隆太が焦って追い詰められていく。
後ろめたさに追い詰められていく
後ろめたいことがいっぱいあるわけ。ラジオ局に来るときの佐藤隆太の運転は荒いし、手を怪我して包帯してるし、なんだかあせってるのは、どういうことなのかは、話が進んでいくうちにわかります。
局アナ小島聖との別れ話がこじれて、図らずも殺してしまったかもしれないから、内心ドキドキで放送してたんすよ。
リスナーから許せなかった言葉を募集して、電話をつないで話を聞くんだけど、あれ?この話っておれのことかみたいな感じになってくるわけ。
そんなことがあったなあと身に覚えがある。
スタッフとのやりとりでそういうことがあったなあと、リスナーの話とそれを結び付けて考えて、スタッフたちが自分に嫌がらせをしてると思い出す佐藤隆太。実際はそうじゃないんすけど、精神が追い詰められてるからそう見えてきてるわけです。
それで小島聖の亡霊まで見るようになってくる。やっぱり彼女は死んでるんだと思ったところ、顔に傷をつくって服をぬらしてる小島聖がやってきて、ブースに入ってニュースを読み上げるのです。
アナだからニュースのコーナーで原稿を読むことになってたんすけど、その日は時間になっても来ないから、ピンチヒッターで別のアナがきてたのに、傷だらけの小島聖がブースに入ってきたもんだからびっくらこくんだけど、実は亡霊でもなんでもなく小島聖は死んでなかったんすよ。
佐藤隆太ともめて海に転落したけど、死なずに浜辺に流れつき、漁師の焚火にあたって、体力を回復させてラジオ局に遅れてきたってわけ。
そんなアホな。どんだけタフなのよ。顔傷だらけのままで原稿読む小島聖。どういうこっちゃみたいな。
小島聖が死んで幽霊になって、それでラジオに奇妙な声がはいってるのかと思いきや、そうじゃなかった。佐藤隆太を追い込んでいる亡霊の正体は、子供のころのあれかと思いきや、最後、佐藤隆太の目の前には日本髪で着物姿の女の亡霊があらわれて、佐藤隆太は天井からぶらさがるケーブルに手をかけ首をつろうとする。
この女の亡霊って誰?ってなったけど、あれですかね。最初にでてきた電話の女の亡霊ですかね。DJの男に首をつらせた亡霊。ということは、佐藤隆太関係の亡霊じゃなくて、そのブースに地縛霊のようにとりついてる女の亡霊が悪さしていたっていうことになるのかな。
佐藤隆太は自分のやってきた悪さが後ろめたくなって、恐怖してトイレにもいけずにおもらししておかしくなってたけど、それ全然関係なかったってことっすか。
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