潜入捜査は命がけ
描かれるのはCチェイス作戦という作戦です。麻薬組織の上層部にどうやって接近するか。麻薬の運搬ルートからたどる方法ではなく、資金の流れを追う方法です。
ブライアン・クランストンは、潜入捜査官歴長い捜査官。もう引退してもいいぞってなって、一度は引退しようかなって思うんだけど、まだやれると潜入捜査官を続けることを選ぶ。
奥さんは不満顔です。そりゃそうですよねえ。いつ夫が死んだとかどうにかなったとかいう知らせがくるかもしれない毎日を過ごす苦しさは、潜入捜査官やってる本人より家族のほうがあるかもしれない。
まあ、そんで麻薬のルートを追うのではなく、資金を追うというアイディアが考えられ、ブライアン・クランストンはマネーロンダリングに協力できる富豪ビジネスマンになりすまし、組織に近づく。それで数々の危機があり、危ないこともあり、徐々に組織の中枢に食い込んでいき、最後どうなったかというのを描いていきます。
Cチェイス作戦は大成功
娼婦をあてがわれてそれを断る口実に、苦し紛れに婚約者がいて裏切りたくないからといったことから、ダイアン・クルーガーが婚約者役に呼ばれて、二人は疑似カップルになり、カルテルのボスと家族ぐるみの付き合いを始める。
家に帰れば、嫁さんと子供がいて、一歩外にでると、ダイアン・クルーガーと一緒に富豪を演じる生活。
ほんとの嫁さんと結婚記念日で外食してるところに、カルテルの一員とばったり遭遇してしまって、嫁さんを秘書だといってごまかすなんていうことも起きます。
ウェイターに難癖つけて激おこキレまくりの演技してごまかしてたけど、なんか苦しかったね。
麻薬カルテルの大物、資金洗浄に協力していた銀行など大物たちを一網打尽にできて作戦は大成功を収める。
しかし、偽とはいえ家族ぐるみの付き合いをしていたカルテルの大物の逮捕に、奇妙な寂しさも感じてしまうブライアン・クランストンであったが、まだまだ戦いは続くみたいな。
そしてかっちょいいエンディング曲(The Whoの「eminence front」)が流れてきて、モデルとなった人物たちのその後の紹介がエンドロールで始まり、ブライアン・クランストンが演じた捜査官はその後も潜入捜査官を続けて今も奥さんと幸せに暮らしてるみたいな紹介があって、ああよかったなみたいな。
実話ベースの映画はつまらなくなりがちだが
実話がもとになっている映画はいまいちなことが多いですね。こういうことがありましたという事実紹介するだけの再現ドラマになっちゃうことが多いように思います。
この映画もそういう感じはあります。地味な感じがしちゃう。実際、捜査なんて地味な作業というか、地味なことの積み重ねで、派手な映画みたいなことって、実はないんじゃないかな。
潜入捜査なんてすごいドラマチックな気がするけど。だから映画にしたら地味な再現ドラマみたいなのになっちゃうんじゃないのかな。
どの程度ほんとのことで、どの程度創作なんすかね。最後の結婚披露宴で集まったところを逮捕っていうのはほんとなのかな。ど派手な逮捕劇だったけど、どうなんでしょう。
あと、バリー・シールっていうやつが出てきて、どっかで聞いたなと思ったら、トム・クルーズ主演で「バリー・シール アメリカをはめた男」として映画化されてたやつだった。
CIAに雇われて南米を偵察飛行してたついでに、麻薬カルテルに雇われて麻薬の運び屋やってた人ですよね。なぜかブライアン・クランストンがバリー・シールに接触して、車に同乗してるときにバリー・シールは暗殺されてしまうというシーンで出てきた。
バリー・シールを演じてるのが、マイケル・パレだったんすけど、全然マイケル・パレってわからなかったです。バリー・シールの暗殺されるときに一緒にいたっていうのは創作っぽいですね。
潜入捜査の有効性ってどうなんすかね。確かに組織の中枢にせまるには潜入したほうがいいだろうけど、それで成果があがっても、別の組織がまたでてきて、また潜入してまた別のがでてきて潜入してって、いたちごっこになるだけのような。
DMM動画:潜入者