がっつりホラー。実際にあるウィンチェスターハウスを舞台にしてあるというところだけが実話に基づいてて、内容は怨霊系ホラーになってました。監督はマイケル&ピーター・スピエリッグ。ヘレン・ミレン、ジェイソン・クラーク、セーラ・スヌーク、エイモン・ファーレン、フィン・シクルーナ=オプレイ出演。2018年の映画。
ウィンチェスターハウスっていうのが実際にあるんだっけ。ライフル銃のウィンチェスターですよね。銃の販売で莫大な富を築いたウィンチェスター一族のヘレン・ミレンは、銃で死んでウィンチェスター家に恨みをもつ人々の怨霊から逃れるために屋敷の増築を24時間365日続けていた。
彼女の行動に不安をおぼえた会社の人間から、彼女の精神鑑定をしてほしいと精神科医のジェイソン・クラークのとこに依頼がきて、屋敷に泊まり込んで仕事することになる。彼が屋敷で亡霊の姿を目撃し、奇妙な出来事が起きて……みたいな。
実話がもととかウィンチェスターとかあんまり関係なかったです。舞台設定として実際にある屋敷を使ってるだけじゃないか。増築を続けていたっていうのはほんとらしいけど、銃に恨みをもつ怨霊がどうしたこうしたっていうのは、事実じゃないよね?事実だっけ。
こういう出だしだったので、てっきりヘレン・ミレンの妄想か狂気か、それとも実際に怨霊がいるのかいないのかみたいな心理的なサスペンスなのかなって思ったんすけど、そうじゃなかったです。
ヘレン・ミレンの風格がすごくて、なんだかすごい心理ドラマが展開しそうなムードがあったけど、全然そんなことなくて、がっつり怨霊出てきます。もろに怨霊でーっすっていうやつらが出てくる。
ジェイソン・クラークが屋敷に来てすぐに、鏡ごしにおっそろしい顔した怨霊がでてきて、彼を驚かせる。その見せ方が、もうね、定番のよくあるホラー映画でやる驚かせ方なんすよ。
大きな音もさせてさ。何もおかしなことはない、何も映ってないなと思わせてからの、怨霊ドーンッ。ああ、そうなんだ、この映画はホラーなんだなってここで思いましたね。
実録系ドラマだという意識のまま見てると、かなり違和感があって楽しめないと思います。頭を怨霊系ホラーだと切り替えたらけっこうおもしろい。
ヘレン・ミレンがなんで増築してるのかというと、怨霊を部屋に閉じ込めるためらしい。13本の釘で部屋を封印するとかなんとか言ってたなあ。姪の息子に怨霊がとりついてヘレン・ミレンを撃ったりもします。
怨霊の正体は、昔、ウィンチェスターに恨みをもって会社にのりこんで銃を乱射して無差別殺人して射殺されたやつで、そいつとジェイソン・クラークが対決。怨霊の姿はウィンチェスターにゆかりのあるやつしか姿が見えないんすけど、
ジェイソン・クラークがなぜ怨霊を観ることができるのかというと、奥さんに銃で撃たれて奥さんは銃で自殺した過去があって、彼もウィンチェスターに因縁がある人だかららしいです。
その事件から立ち直れずドラッグと女三昧なジェイソン・クラークが、ウィンチェスターハウスで怨霊と対決することで、立ち直るみたいな。なんかもう怨霊とのラストバトルはなんか笑っちゃったなあ。バトルマンガみたいな戦いで。ライフル銃が空中に何十丁浮かんでこちらを狙ってて、怨霊はどの銃で撃ってくるのかわからない!そうだ心の目で見るんだってことでジェイソン・クラークが目を閉じる。
心眼。それで怨霊の居場所がわかって、そっ、そこだ~ってバーンって撃って怨霊退治です。いやー、オモロイけどね。少年ジャンプか?みたいな。
診断結果、彼女は正常ですっていうのもどうかと思うけどなあ。まあ、悪霊がいるから彼女は正気っていうことなんだけど、家を増築し続けるって異常だろみたいな。
実際のサラ・ウィンチェスターは霊媒師の助言でこんなことしてたらしいですね。霊媒師も変なこと吹きこんだなあ。家を増築し続けろじゃなくて、病院や学校を作って社会貢献しろ、慈善事業に資産をつぎ込めって言ってくれたらよかったのにね。