著者はレノボ・ジャパン代表取締役社長。外国人のビジネスマンが疑問に思った変わった日本語の紹介をするような軽い内容なのかなって思って読んでみたんすけど、いやー、日本人でもよくわからない日本語の使い方について考察してる内容で驚きました。
それもそのはず、デビット・ベネット氏は日本語研究者の道をすすもうと思ったぐらいの日本語の達人。カナダ育ちで高校生のときに日本に留学。大学で東洋学として日本語を学び、それからまた日本で平安時代の古典文学を学ぶとか、日本人より日本語を研究してる日本語マニアですね。それでレノボの社長になるとか、どういういきさつでそうなるのかって感じなんすけど。不思議な日本語の話よりも、社長の自伝を読みたいと思ったなあ。そっちのほうが面白いんじゃない?いや、本の中身もなかなか面白かったですけどね。
Kindle Unlimited読み放題無料体験「引っ張りだこ」から始まり、ものの数え方、信号は緑なのになぜ青信号っていうのか、聴く、聞く、訊く、似てるけどどう使い分けるのか、漢字の不思議などなど。いやー、細かいとこまで気になるみたいで、著者の好奇心というか探求心がすごい。
自分はあんまりこれはなんでなんだろうとか、これってなんか変だなとか、気がつかないほうなんすよ。気がつかないというより、そうなってるんだったらしょうがないって思っちゃって、起源がどうとか、由来がどうなのかとか調べようとか興味をもとうとかならない。探求心がない人間なので、日本語の変な言い回しも、ああ、そうなんだぐらいにしか思わないんすよねえ。だからダメなんだろうなあ。何かに興味をもって、よく知ろうとすることが、仕事でも人間関係でも大事だと思う。