高倉健主演デビュー「電光空手打ち」
高倉健主演デビュー作品。高倉健って、おじさんのイメージしかないので、若い高倉健さんが新鮮でした。だいぶんほっそりしてて、あごとか尖ってる。目つきも細くて鋭い感じで、ちょっと神経質そうな青年で、年取った時代の高倉健とはだいぶ雰囲気違いますね。高倉健が若い
物心ついて映画をよく見るようになったときは、すでに高倉健は不器用なおじさんキャラだったので、若さあふれる青年の高倉健を目にする機会はなかった。
高倉健の若いときの映画とか、全然テレビで放送したりもなかったしなあ。1956年の東映モノクロ映画。沖縄を舞台にした琉球空手の話でした。
なんか二つの流派があるみたいで、高倉健が最初所属していた一門を抜けてライバルのほうに弟子入りしたことによるいざこざを描いてました。
高倉健演じる青年の名前がしのぶで、しのぶしのぶみんな言うんだけど、発音がなんか変だなって感じてたけど、あらすじみたら忍って苗字だったんすね。忍勇作。だからああいう発音だったんだ。納得。名前が忍なのかと思ってた。
琉球空手の揉め事
高倉健が最初所属してた一派はけっこう武闘派です。ライバルの一派を大人数で闇討ちしたりするんすよ。高倉健も最初、ライバルの山形勲を襲撃するんだけど、技量の差が明らかでまったく手出しできず敗北します。
山形勲の気合だけで制されてしまう。あまりの強さに感服した高倉健は所属していた一門を捨て、山形勲に弟子入りする。
山形勲は空手を争いごとに使うな、空手は専守するものという考え。高倉健もだいぶ強いんすけど、山形勲の空手道を学ぶことで、さらに一段強くなりたいって感じの、真面目な青年です。
まあ、そんでもといた一派が黙っちゃいない。次期後継者として期待していた高倉健は寝返るは、山形勲が知事の推薦で東京に琉球空手のデモンストレーションに行くことになるはで、山形勲許すまじと、大人数で襲撃です。
この武闘派流派がかなり悪役に描かれてますね。高倉健とゆくゆくは夫婦になって道場を継ぐつもりでいた女空手家も、嫉妬の炎をもやして襲い掛かってきます。
空手アクションはオールドスタイル
アクションシーンもいっぱいあります。ヤーッって声をあげて、前ならえみたいな構えで、じりじり距離をつめていって、パンチやキックを繰り出す空手アクションに、ちょっと笑ってしまうけど、なかなかの様式美でおもしろかったです。
師匠をおって東京へ行こうとする高倉健。逃がすかと襲い掛かる敵をバッタバッタを秘伝の構えで一撃必殺していく高倉健。
さて、ここからどうなるかといういいところで映画は終了です。第1部完って、これ2部作だったのかみたいな。後半は「流星空手打ち」っていう続編があるみたいですね。いやー、高倉健さんの主演デビューが空手映画だったとは。
DVDレンタル:電光空手打ち/流星空手打ち