トランプ一族の暴露本
ドナルド・トランプ大統領の暴露本。いや、元大統領でしたっけ。米国大統領選はバイデン氏勝利で終わったから。ドナルド・トランプの兄の娘が書いたトランプ家についての本です。内容はあんまりおもしろいっていう感じでもなかったです。父親と息子
どこの家でもこんなもんなんだなあっていうね。絶対的な権力者である父親とその父に気に入られようとする子供のいびつな親子関係の話ですかね。親戚間の揉め事。どこの家庭でも、貧乏でも裕福でもお金あってもなくても、どこにでも家族という集まりがあれば、おきるようなことで、特別ドナルド・トランプがおかしな環境で育ったとか、異常だとかいうわけじゃないなと、この本を読んで思いました。父親のフレッド・トランプが不動産王で莫大な資産を築いたんだな。
トランプは有能なビジネスマンではなかった
てっきりドナルド・トランプがビジネスマンとして優秀で親父から受け継いだトランプ帝国を若くして巨大にしたんだと思ってたんだけど、実際は、父親の資産を食いつぶしてただけで、ドナルド・トランプ自身は失敗続きで破産を何回もしてるんですね。いやー、全然、そんなイメージなかったです。てっきりできるビジネスマンだと思ってました。「トランプ自伝」だっけ。あれ読んだことあるんだけど、確かできる不動産王感バリバリだった記憶がありますが、あれゴーストライターが書いた本らしいです。まんまとトランプのイメージ戦略にはまってたな。トランプが大統領になるんだって?なんのジョークだよって思ったもんですけども、人格や言動に問題あっても、ビジネスマンとして有能なんだったら別にいいのかなって適当に思ってたんすよ。けど、この本読んだら全然有能じゃないから、こりゃあかんなと。父親から違法な贈与もらいまくりの公金で私服をこやしまくりの税金払わないしで、大統領とかやっちゃダメな人なんだなあって思っちゃった。でも大統領になっちゃうわけで、どういうことなんだろね。
イメージ操作に長ける男
できる男、タフな男みたいなイメージを作って人心を掌握するのがすごいうまいのかな。自分を大きく見せるのだけはうまいというか、それだけでやってきた人みたいです。でも、それで贅沢な暮らしをやって大統領にもなってなら大成功じゃないすか、本人としては。そういうトランプを告発するよりも、利用することで得しようという人達がトランプの周囲にいたから今のトランプがあるって書いてあります。父のフレッドがそういう人間だったと。トランプが有能ではないのはわかってて、外面がいいのを利用した。トランプも父に気に入られるような人間としてふるまうことを覚えて、エスカレートしていく。
父親の巨大な影響力
フレッドという存在が相当大きいみたいですね。父親という存在がいかに重要かですね、家族にとって。著者の父親であるフレディ・トランプは長男でフレッドの帝国を受け継ぐはずだったけど、フレッドと折り合わず見捨てられる。かわりにできる男、タフガイとしてふるまえるドナルド・トランプが後継者として父親に大事にされる。フレディは40歳そこらで早死にして、遺産相続からもはずされてしまう。まあ、よくあるというか、下世話な話ですね。親戚の揉め事を一方の主張だけをつらつら書いてる本といえるからなんとも言えない感じです。フレディがいいやつで、フレッドとドナルドらがクズだったと書いてあるけど、著者はフレディの娘なので父親が悪いやつだったとは思わないし思いたくもないだろうから実際どうなのかはわからないなあ。みんなワルっていうのが実際のところじゃないのかな。松本清張原作ミステリみたいなトランプ王国物語。どっか映画化する企画してんじゃないの。横溝正史ミステリーみたいな怪奇なムードもあるから、角川春樹監督で映画化してみてもよいんじゃないか。
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