映像の作りは昔みたいにカチャカチャしてなかったけど、主導権があっちこっちにいって、勝者がころころ変化していくおもしろみは昔と同じって感じしたなあ。
マシュー・マコノヒーがバーで誰かに撃たれたようなシーンがあって、チャーリー・ハナムのところに探偵のヒュー・グラントが情報を買えとやってくるところからスタート。映画の脚本という形でヒュー・グラントが知ってることを説明しだす。
それは大麻ビジネスで巨額の利益を得ていたマシュー・マコノヒーが引退するためにビジネスを丸ごと売りに出したことからおきた抗争の中身と顛末だった。
ヒュー・グラントが話をしてる現在のシーンに時間をさかのぼって過去に何がおきたのかのシーンがところどころはさみこまれて、最後には回想が現在に追いついて、一展開あってエンディングへという構造です。
話が転がっていく、勝者だと思ったら敗者、負けたと思ったら勝ってるみたいな、勢力の力関係が変わっていくのがおもしろいところなので、そこにおもしろみを感じない人には、なんかややこしいだけだなってなると思う。
まあ、しょせんチンピラのもめ事の話だからなあ。チンピラといっても何百億円のビジネスをめぐる話だけどね。金額はでかいけど、やってることはしょぼいみたいな。
マシュー・マコノヒーは大量の大麻を栽培して売りさばいていた。そんな大量のブツを生産できる生産工場をどこに作ったのかというと、邸宅や敷地の維持費に困っている貧乏貴族を現金で仲間にして広大な土地の中に隠し生産工場を作っていた。
それをビジネスごと売却しようとユダヤの大富豪にもちかけて交渉していたら、チャイニーズマフィアもやってきて売れと言ってくる。よくわからない若者集団に工場を襲撃されてブツを盗まれてしまう。
いったい誰が裏で糸を引いているのか、なにがどうなっているのかマシュー・マコノヒーは部下のチャーリー・ハナムにさぐらせる。マシュー・マコノヒー、ユダヤ富豪、チャイニーズマフィア、ボクシングジムのいかれた若造たち、はてはロシアンマフィアまででてきて、最後はどうなるかみたいな。
けっこうおもしろく楽しめたっすけどね。おしいなと思ったのは、主人公はマシュー・マコノヒーじゃなくて、コリン・ファレルの教え子たちグループにして作ったほうがよかったんじゃないかと思った。
ネット世代のむちゃやるユーチューバーみたいないかれた若いやつらを主人公にしたほうが、勢いがあっておもしろかったんじゃないかなあ。