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『白夜(原題:LE NOTTI BIANCHE)』を観たんだ【映画】

長い夜、一人でいるには寂しすぎる

最初は変な女だなあって思って、中盤、いや男のほうも相当変だぞって思って、最後はどっちも変だなで終わった。これいい感じの愛の物語みたいな雰囲気だしてるけど、いややばい話じゃないのかな。ちょっとホラーっぽいっていうか、怖い話に思えたけど、自分の感覚がおかしいのか。ルキーノ・ヴィスコンティ監督、マルチェロ・マストロヤンニ、マリア・シェル出演、1957年のモノクロ映画です。無料動画のGYAO!でやってたので、見てみました。最初からちょっとおかしいっていうか、怖いっていうか。マルチェロ・マストロヤンニはこの町にやってきたばかりで友達もいない。上司の家族と郊外へ遊びに行った帰り、まだ夜は長いと帰りたくなくて町をぶらつきます。そしたら橋の上で泣いてる女を見かけて、ナンパする。え?なんで?しつこくつきまとって、明日会うという約束をとりつけてうかれるマルチェロ・マストロヤンニ。全然わからない、この感覚。あの出会い方でどうしてあんなに積極的にナンパできるのか。マリア・シェルは牧瀬里穂風でかわいらしい見た目ではあるけど、挙動が変すぎて、あ、こいつなんかやばいなっていう空気をビンビンに出してる女なんすよ。夜の街にあんなあやしい挙動不審な女がいて、それを運命の女だみたいに、ひとめぼれして口説こうとする男って、そんなやつおる?これが、ただの一夜の遊び相手を探してて、適当に誰でもいいからって声かけたんならわかるけど、マルチェロ・マストロヤンニは本気モードで女に接してるんすよ。どういう心境なんだろ。新しい街に来たばかりで、だれかと親密になりたい気持ちが高まってたのかな?それでマリア・シェルの話を聞くと、橋のとこで男を待ってるんだと。結婚を約束したが離れ離れになってる男がいて、1年後、まだ愛していたらここで再会しようと約束してて、それで待ってるんだけど、男が来そうにないから泣いてるんだと、身の上話をマルチェロ・マストロヤンニにするわけ。その話の内容もなんか奇妙な話というか、おかしな話というかね。結婚を約束した男が、なんかめちゃくちゃ怪しいやつなわけ。何してんのかよくわからない。なんでマリア・シェルがその男と仲良くなれたのかもよくわからない。何が理由で1年間どっかよそへ行くのかもよくわからない。話を聞かされたマルチェロ・マストロヤンニも、ほんとの話それ?そんなことあんの?みたいに疑います。マリア・シェルはニヤニヤしてるばかりで、肯定も否定もしないみたいな。うーん、この女ってもしかして、精神を病んでる人で、妄想でこんなこと言ってるのかなって思ってしまう。でも男が町に戻ってきているらしいんすよ。え?ほんとのことなんかなあみたいな。どっちやねんみたいな。それでマリア・シェルは彼に手紙を渡してくれとマルチェロ・マストロヤンニに頼む。どういうこと?マルチェロ・マストロヤンニは手紙を破いて捨ててしまう。どういうこと?もう見てて大混乱です。
マルチェロ・マストロヤンニがやばい女をわざわざナンパするところから、よくわからないのに、彼女の男に手紙を渡す役割を引き受けたうえに、黙って手紙を捨てて渡さない。なぜそこまで彼女に執着するのか。マリア・シェルのほうは、マルチェロ・マストロヤンニはキープ君っていうことで、本命が現れなかったときの保険として、仲良くしておくというのもありって、わかるけどなあ。そしてクライマックス。待ち合わせの場所に男はこない。やっぱりだめだったのねと落ち込むマリア・シェルに、手紙は渡さなかった、君が好きだからと告白するマルチェロ・マストロヤンニ。でもこれでよかったのよ、踏ん切りがついたから、あなたと一緒にいるわと言うマリア・シェル。二人抱き合ってうまくいって終わりかと思いきや、本命の男が橋のところで待ってるのが見えて、マリア・シェル歓喜。マルチェロ・マストロヤンニのことはどうでもよくなり、本命の男のもとへ喜び勇んでかけていく彼女を、これでよかったんだと見送り涙を流すマルチェロ・マストロヤンニ。また一人夜の街をぶらつく孤独なマルチェロ・マストロヤンニであったのだみたいな。後半、酒場でダンスに興じるシーンがあったりして、なかなかおもしろく見れたけど、男も女も心境がよく理解できなかった。とくにマルチェロ・マストロヤンニの気持ち。いや、わからんことないけど、なにかこう心の隙間を何かで埋めたいと必死になってる感じが、わかりたくないって思っちゃったなあ。マリア・シェルとはもうだめだと思って、夜の女を買おうとするけど、やっぱやめようってなって、夜の女に激怒されるシーンとか、何してんすか?いや、わかるけどわかりたくないこの感じみたいな。心の隙間うめたいんすけど、商売じゃいやなんだみたいな。運命のあの彼女とうまくいくのがいいんだみたいな。いや、その運命の彼女、一目惚れした彼女も、運命の人でもなんでもない。ただ偶然、夜の街でナンパしただけの人であるんだけど、マルチェロの中では素晴らしい女性になっちゃってるから、余計に孤独が身に染みるみたいな。うーん、男の気持ちも女の気持ちもわからない。わからないというより、わかりたくないみたいな。よくわからん男との約束を大事にしてる女の気持ち。そういう女にちょっかいだして、自分のほうに振り向けようとあがく男の気持ち。わかるけどわかりたくない。夜の街のムードはなかなかよかったですけどね。セット撮影なんすかね。すごく閉塞感というか、マルチェロが新しい街に来て、町になじめず閉じ込められてる感が、セットのおかげで出てるような気がした。解放感のある絵が全然ない。うちにこもって悶々としてるマルチェロの気持ちが、映像で感じられてよかったですね。まあ、わけのわからん人たちの物語だとおもったけど、これ、原作がドストエフスキーの短編小説なんだ。小説ではおかしくない感じなのかなあ。文字で描写されていると自然でも、それを映像にするとものすごく不自然に感じることってよくあるから、これもそうなのかな?
動画:白夜(1957)

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