ハリウッドの才能が集結して作った最低映画『ムービー43（原題：MOVIE 43）』【映画のネタバレ感想】

お下劣コメディ。これなんかうっすらとひどい映画で最低だって何かで紹介されてた記憶がありますね。豪華な俳優がたくさん出てるけど下品でどぎつくて、なのにたいして面白くもないみたいな評判だった。

それが無料動画のGYAO!で配信していたので、見てみました。いやー、こういうタイミングじゃないとこういう映画って見ないからグッドタイミングだったのか見なくていいもの見ちゃったバッドタイミングなのか。内容は聞きしに勝るひどさ。

まあ、ひどいというより、こういうおふざけをやる余裕がハリウッドにあったということじゃないすか。2013年かあ。2013年でも随分昔に感じますね。

脚本家のデニス・クエイドがプロデューサーのグレッグ・キニアに売り込みに来ている。デニス・クエイドが話脚本のアイデアを映像で見せていく感じのオムニバス映画です。

こういう面白い話考えたんだ、聞いてくれよ、ファミリーに大うけ、こっちはアカデミー賞も狙えるぞとか自信満々に話デニス・クエイドなんすけど、どれもこれもひどい話です。

最初のヒュー・ジャックマンとケイト・ウィンスレットがでてるやつからかなりひどい。ヒュー・ジャックマンは雑誌の表紙を飾るような今注目のセレブ。ケイト・ウィンスレットとディナーデートするんだけど、ヒュー・ジャックマンののどになんと“玉”がぶら下がっているのです。

リアルな2個玉が喉仏のところにくっついてる。しゃべるたびに、首を揺らすたびにその玉も一緒にプルプル動いてます。それを見てケイト・ウィンスレットは驚愕するんだけど、彼女以外のレストランの給仕や偶然声をかけてきた友人とかは、彼の玉にまったくふれないし、違和感を感じてない。

玉から毛が食事に落ちたり、かがんだらソースに玉がついてしまったり、エアコンがききすぎで風が冷たいとかいって玉が委縮して引っ込んだりします。

それだけの話。なんかすげえくだらないうえに玉の造形がめちゃくちゃリアルでグロいし、これはどう見たらいいのかなみたいな。最初っからすごい変なの見ちゃった。

この調子で、短いエピソードが連続していく。そのどれもがどぎつくてくだらなくて下品。いや、でもできはいいような気がしました。出演者がちゃんとしてる俳優なので演技はちゃんとしてるから、見れちゃうんすよねえ。

それがなんか悔しい。こんなくだらないものをちゃんと見てる自分に腹が立つみたいな。ゲラゲラと笑えるようなやつじゃないんすよねえ。笑えるというより、厳しいとこをえぐってくるって感じかな。何話あったんだろ。

喉に玉がぶらさがってる男。
奇妙な自宅学習。
クソをかけてほしたがる女にこたえる男。
スーパーマーケットのレジでムラムラする男女。
ゴッサムシティのお見合いパーティー。
自動販売機の中には子供たちがいる。
リアル等身大人形iPod。
彼氏の家で突然初潮を迎えたら。
海で美女がサメに食われて血だらけ生理用品のCM。
小人妖精を捕まえて金貨をださせろ。
出会いアプリで出会ったカップルが挑戦ゲームで意地の張り合い。
黒人のバスケットボールチーム。
変態ネコ。

全部で13話ですか。12と13の間に、デニス・クエイドに銃で脅されて上司におうかがいに行ったけど、上司にこけにされて腹をたてたグレッグ・キニアが銃を奪って上司を襲撃するけど逆に上司に撃たれて……、ここでカットがかかって撮影の裏側が写されるというエピソードが入ります。

すべては撮影、ただのジョークだよっていうことなんすかね。ここで終わりでもよかったような気がしたけど、そのあとの猫の話がめちゃくちゃ気持ち悪いです。ネコだけがカートゥーンになってるロジャー・ラビット方式。

この猫がサイコすぎて下品を通り越して薄気味悪いとこまでいってました。そうだなあ。この映画は行き過ぎてる。笑えるかなというラインを軽々と超えちゃってる。ギリギリをせめるところに笑いがおこると思うんすけど、この映画は突き抜けすぎかな。

まあ、刺激に飢えてて、きっついのが見たいっていう人にはお勧めかな。まあ、とくにおすすめはできないっすけど。ゴッサム・シティのお見合いパーティーとか面白かったですけどね。

ロビンがパーティーに参加してて、いろんな相手が順番に席について話するんだけど、バットマンがちょっかいでしてうまくいかないみたいな。これもかなり下品な話だった。あとなんだろな。

iPodね。ひどかったなあ。iPodじゃなくてiBabeだっけ。リアルな人型音楽プレーヤーでCMがもろアップルっぽい。リアルな女性の形してるので、股間にいろいろと突っ込む男性が急増。

股間の穴には空冷のファンがしこまれてて、指やなにを切り取られてしまうのが問題になってる。それを会議でどうやって解消するかとかやってんの。

いやー、やっぱり一番最初のヒュー・ジャックマンの喉仏に玉男ですかね。インパクトがすごいのは。

でも出演者の顔ぶれはほんとすごい。デニス・クエイド、コモン、ヒュー・ジャックマン、ケイト・ウィンスレット、ナオミ・ワッツ、クリス・プラット、エマ・ストーン、ユマ・サーマン、リチャード・ギア、クロエ・グレース・モレッツ、ジェラルド・バトラー、ハル・ベリーなどなど。

ビッグネームがずらり。なぜこんな企画に参加しようと思ったのか。よくわからない。ハリウッドではよくわからないけど出演者の顔ぶれだけはすごいタイプの映画がたまにあるけどあれどういうカラクリなんだろね。

動画：ムービー43

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