2014年、グレッグ・アラキ監督のサスペンスドラマ。
出演はシェイリーン・ウッドリー、エヴァ・グリーン。
無料動画のGYAO!でやってたので見ました。
うーん、これは出来があまりよくありません。
一貫した流れみたいなものがないんすよねえ。
ぶつ切り状態。
シェイリーン・ウッドリーが主役なんすけど、
彼女の気持ちの流れとか
何を思っているのかとか
そういうのがまったくよくわからない。
突然、場面転換したり、
突然、時間がとんだり
突然、夢の映像になったりして
ちょっと見づらいです。
主人公とか登場人物の気持ちの流れが
わかるように場面がつながってないと
何思ってるんだろ、このシーンは何がしたいんだろって
不安に思っちゃって
話が頭にはいってこないです。
ストーリーは悪くなかったのだが、
作り方がいまいちだったパターンかな。
時代設定は1988年。
シェイリーン・ウッドリーが17歳のときに
母親のエヴァ・グリーンが失踪してしまう。
警察に届けて警察も捜査したらしいが
どこに行ったのかまったくわからない。
父親は途方に暮れていたが
シェイリーン・ウッドリーは気にしないようにしていた。
母親が突然いなくなったことを
なんとも思わない娘っていうのもすごいけどなあ。
ハイティーンで親が鬱陶しく感じるお年頃っていうのもあるし
エヴァ・グリーンがおかしな行動をとるようになってたのもあって
母親のことを意図的に考えないようにしてたのかな。
夢の中で吹雪の中に埋まってる母親の姿を見たりします。
この夢の中の映像が
あとあと、ああそういうことかってなるんだけど
やっぱり作り方があんまりうまくないので
驚きの結末みたいな衝撃はなかったです。
潜在意識の中で、母親がどこにいるのか
うっすらと知っていたということですかねえ。
ストーリーはサスペンススリラーな感じなんすけど、
盛り上げ上手じゃないっていうかね、
前半、中盤とぶつ切り状態の
つまらないシーンを見せられ続けるっていうかね。
エヴァ・グリーンが退屈な家庭に嫌気がさして
精神を病んで家出したふうに見えるように
作ってあるんだけど
見てるこっちはそうじゃないんだろなって
思ってみてるから
早く何か次の展開ないのかなって思っちゃう。
シェイリーン・ウッドリーが隣の男とつきあったり、
母親の事件を担当してる刑事と関係したり
そういうのを見せられるのがかったるい。
母親の失踪と関係ないところの
描写が多いっていうかね。
まあ、隣の男の子は関係あったけどね。
オチはなんだったのかというと、
エヴァ・グリーンは父親によって殺されていて
死体は冷凍庫の中で凍らされていた。
なぜ父親がエヴァ・グリーンを殺したのかというと、
シェイリーン・ウッドリーとつきあっていた
隣の男の子とベッドインしてるところを
エヴァ・グリーンに見つかって笑われたことに
逆上して殺しちゃったということです。
エヴァ・グリーンがセクシーな薄着で友達の前をうろついたり
隣の男の子に興味をもったり
いらついたりしていたのは
夫がゲイであるということに悩んでたからってことですかねえ。
良き夫と理想の家庭を築こうと思ってた主婦が
夫が思うような夫でないと知ったショック。
夫に怒るでもなく、泣くでもなく、
笑うしかない気持ちもわからんでもないです。
それが不幸な殺人事件を生んでしまったってことっすかねえ。
時代設定が1988年というのが絶妙じゃないすか。
大昔ほど固定観念にとらわれてる時代ではないけども、
かといってものすごく進歩的というわけでもなく、
新しい価値観をうけいれようという運動はもりあがっているけども、
自分自身の問題として考える人はまだまだ少ないみたいな時代じゃないすか
1980年代って。
まあ、今も人種やジェンダーについて
多様性を認めようっていうのが盛り上がってるけども
実際はどうなのかっていうと
自分の身近な事柄として肌に感じてる人はそれほどいないような気がするけども。
実際に、自分の親が、自分の子供が、自分の兄弟が、
って考えるとこういう事件がおきることもあるんじゃないかと
思っちゃいますね。
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