スト2ファンがコスプレしてわいわいやってる映画だと思えば、それなりに見れますね。いや、別に出演してる俳優たちはゲームファンでもなんでもないんだろうけどね。キャラクターの再現度は意外と高かったです。
ジャン=クロード・ヴァン・ダム演じる主役のガイルは全然で、再現度0だったけど、他はけっこういい感じに実写化されてた。とくにキャミイとかよかった。カイリー・ミノーグがやってるんだけどキャミィ度高い。あとバルログとかね。いやバルログじゃなくてベガか。
キャラクターの名前が日本版と海外版では入れ替わってるのでややこしいです。日本ではベガなのに、海外ではバイソン。日本ではバルログなのに海外ではベガ。日本ではバイソンなのに海外ではバルログとか。
なんでキャラクター名を海外版ではいれかえてるのかというと、バイソンがマイク・タイソンそのまんまで訴えられたら負けるからというのと、ベガは女性っぽい名前なのでボスキャラの名前としてはどうかっていうので入れ替えたらしいです。
あと出てきたのは、チュンリー、エドモンド本田、リュウ、ケン、サガット、ホーク、ザンギエフ、ディー・ジェイ、ブランカ、ダルシムなど。ゲームの設定とは違う映画オリジナルの設定になってて、違和感を感じるやつもいました。
ブランカがガイルの同僚がシャドルーの人体実験によって狂暴化させられて生まれたということになってたり、シャドルーの幹部のひとりのはずのバルログ(日本のバイソン)がチュンリーと本田と一緒にマスコミで働いてたりします。
ブランカを作る博士がダルシム。どういうこっちゃみたいな。ダルシムだけど手足が伸びたりはしなかったです。
お話はかんたん。バイソンの独裁国家シャドルーが国連の医療団を人質にとって身代金を要求する。バイソンを倒すためにガイルがシャドルーに乗り込んでいくっていう大筋。そこにコソ泥やってたリュウとケン、武器商人のサガット、マスコミのチュンリーたちがからんでいく。
悪の独裁国家に米軍がのりこんで成敗するぜっていう話。主演がバンダムなのでアクション満載なのかと期待したけどそれほどじゃなかったですね。地味にゲームに出てくる技の再現がされてて、ゲームやってた人にはツボるかもぐらいかな。
一番面白かったのは、バイソンがチュンリーを口説こうとしてたシーンですね。ガウンに着替えてムーディーなBGMをかけて照明を薄暗くして、わたしは女性というものをよく知っているとか言ってるバイソンがおかしくてたまらない。
チュンリーもドレス着させられておめかしさせられてんのが笑える。バイソン、チュンリーを抱く気まんまんだなみたいな。なめんなよってチュンリーにボコボコにやられてたのが、またおもしろい。バイソン、あんたほんとに強いのか?みたいな。
ラストバトルでバンダムガイルとやりやってたけど、全然弱い。一度死んでから蘇生装置でよみがえってからはサイコパワーで、いや超電導パワーでサイコクラッシャーとか繰り出して強くなってたけど、それでもガイルにあっさりとやられる。
バイソンの悪の親玉にしては、あんまり強くなさそうっていうところが一番つぼったなあ。ザンギエフとエドモンド本田のとくに意味のないつばぜり合いが熱い。役割的にとくに意味のない二人だったけど、再現度はなかなかというね。
サガットの人、どっかで見たことあるなと思ったら、「ヒート」でアル・パチーノの部下の刑事のなかにいました。顔に味があるから脇役でも印象に残る。
それにしてもスト2懐かしいですね。一世を風靡した格ゲー。ゲーセンやスーパーファミコンでめちゃくちゃ流行った記憶があります。それがいまでもシリーズが続いてて、最近ストリートファイター6が出てけっこう人気なんだとか。
自分も流行ってたから一応やったけど、全然だめで弱かったなあ。技のコマンドが入力できないのと、対戦の間合いとか駆け引きが全然できないので、まったくうまくプレイできずにはまらずにすぐにやめちゃった。
まあ、とくに見なくてもいい映画ではありました。スト2ファンでも見なくてもいいと思うし、ゲームを知らなければなおさら見なくてもいいかも。ヴァンダムのファンでもどうかなっていう感じ。
エンドロールのあとに、ソーラーパワーでバイソンが復活するというシーンのおまけつきなのだけど、そこまで見た人がどれぐらいいるのか。ほとんどの人がその前に席を立ったのではないだろうか。