監督はスティーヴン・スピルバーグ。スピルバーグって巨匠ですけど、あんまり好きな映画ってないなあ。出演はロイ・シャイダー、リチャード・ドレイファスなど。この二人はなんとなく知ってた。あとは知らない人だった。
今回見てみて思ったのが、鮫が出てくるシーンはかなりいいということです。人間が出てるところはかなりつまんないということです。サメの恐怖感みたいなものが、人々にあまりないみたいで、のんびりのんきにうだうだやってんなあみたいに見えた。
鮫に食いちぎられて死んだと思われる女性の死体が浜で発見される。こりゃやばいぞとビーチを遊泳禁止にしようとロイ・シャイダーはするんだけど、市長はもうすぐ海開きでその稼ぎがこの町の重要な収益源であるから、サメなんかいないよってとぼけようとする。
市長がそういうのならとロイ・シャイダーは従うんだけど、またサメが出てこんどは子供が犠牲になる。サメ海洋学者のリチャード・ドレイファスが派遣されてきて協力。サメ退治の懸賞金目当てでやってきたやつらがサメをしとめるのだが、それは小物で別の鮫がいる。
自分の子供も犠牲になりかけたロイ・シャイダーは悠長なことやっとれんとサメ退治のおっさんを雇う。サメ退治のおっさん、鮫学者、ロイ・シャイダーが船にのりこみサメ退治に繰り出すってな感じの流れです。
この一連の流れがもっと深刻だったような記憶だったんだけど、けっこうゆるい。サメがそんなに大騒ぎするような対象じゃなかったのかな?まあ、海なんだからサメぐらいいるよぐらいなのか。
それにくらべてサメバトルのシーンの出来がいいです。時間としてはかなり短いんですけど、サメの写ってる時間は。水面近くでうっすらうつるサメの怖さ。まあ、船に突進してきて全体が見えるシーンはなんか滑稽にも見えちゃうんだけどね。
1975年の映画だと思えば鮫はありえんぐらいの出来の良さだなあと。まあ、サメはいいんですよ。問題は人間ドラマのほうですね。なんかうだうだなんすよねえ。サメ退治のおっさんが、怪我自慢とかしてるのとか、なんか見てられない。
ロイ・シャイダーの煮え切らないおろおろした態度もなんだかなあみたいな。なんか子供のころ見たときの記憶だと、もっとロイ・シャイダーは熱血漢で、市長が海開きを強行にやるのを反対したり、いろいろとひとりで頑張ったりしてたと思ってた。
それがそんなこと全然なかった。市長ももっと悪い奴っていう記憶だったんだけど、そうでもなかったし。出てくる人みんなそれほど強固な主張をしてない。子供のころの自分は脳内でいろいろ付け足してみてたんだなあ。