湊かなえのミステリーなので、
ひとつひとつのエピソードが独立してるようで、
あとで実は関連していたというのが明らかになる展開です。
あれのこの人とこれが実はつながってる関係で
すべての出来事は関連していたのだってわかって終わり。
湊かなえの小説ってこういう構造のが多いっていうイメージだなあ。
昔、何冊か読んだけど、どれもおもしろかった記憶があります。
全部が関係していたとわかったところで、
それで?みたいなとこありますけどね。
人間関係の話っていうか、お互い人は影響しあってるっていうかね。
そういうのをミステリーとして仕上げるのがうまい。
主演は本田翼と山本美月。
いやー、いいんだけど、ミスキャストっぽかったですね。
少女という題名の話なら、
もうちょい少女っぽい人が出演してほしかった。
二人とも男前すぎる。
見た目がハンサムすぎて、少女度が低いです。
本田も山本も、背が高くてすらっとしてて、
顔もさ、キリッとしてて、
なんだか宝塚の男役みたいでかっこいいんすよ。
少女っていうには、なんだか違うような。
凛としすぎてるっていうかなあ。
まあ、二人は他の少女たちに馴染めず、
浮いている存在という設定だったので、
これでよかったんだろうけどね。
山本美月は剣道ガール。
強くて日本一を目指してがんばってたけど、
怪我して、同級生から陰口たたかれたりイジメをうけてたり。
足を引きずってるんだけど、実は怪我は完治している。
でも、ケガしてるというフリをしていたほうが
都合がいいからそうしてます。
カイザーソゼかよ。
足を引きずって帰宅する山本美月が、
家に入るなり、普通に歩き出すシーンを見て
思わずカイザー・ソゼかよって思った。
すごくない?
家以外ではずっと足引きずってるんだぜ?
そうまでしないとやってけない状況ってきっついなあ。
本田翼は小説なんか書いてる文学少女。
手に傷がある。
その傷にもいろいろあるわけ。
二人とも暗黒の世界に生きてる。
それで仲良くなるんすけど、なんとなく夏休みになって、
男ができたり、別の女ともだちとつきあいだして、お互い疎遠になる。
それがまたいろいろあって、二人はまた仲良しになって、
暗闇はすぎさったと晴れやかな顔でエンディングです。
少女時代の暗黒は、ひとまず去った。
しかし、暗黒はまたすぐ広がってどこまでもつきまとうんすけどね。
子供のころのイジメとか、もやっとした人間関係とかって
大人になってもなくならない。
老人ホームのシーンであったけど、
人の洋服を褒めて、その人が帰ったら、
めちゃくちゃ悪口いって盛り上がるとかね。
少女時代の特有の群れの心理で陰口や悪口やイジメがあるわけじゃなくて
少女でなくなって大人になってからも、
同じことがどこでも行われてる。
まあ、そういう夜を生き抜いていくには、
友達、親友が必要だってことなんすかねえ。
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