ゲゲゲの鬼太郎ってアニメのイメージしかないですね。
子供の頃にアニメの鬼太郎は見てたけど、
漫画の鬼太郎はほとんど読んだことなかったなあ。
漫画の鬼太郎を読んだのは大人になってからです。
アニメの鬼太郎とは随分イメージ違うんですよね。
アニメの鬼太郎は人間が妖怪に困ってて
それを鬼太郎が1話か2話で解決するみたいな感じじゃなかったですかねえ。
あんまり覚えてないけど。
この鬼太郎夜話はそういうちゃんとした筋があるような
冒険活劇のようなムードじゃないんだよね。
なんか奇妙な出来事があったみたいな
とらえどころのない話なんだ。
話が脈絡もなく、続いていく。
次から次へと唐突に新キャラ登場するし。
鬼太郎いきなり魂を簡単にとられてしまう。
え?鬼太郎って主役じゃないのかみたいな。
どっちかといったらねずみ男のほうが主役っぽかったり。
三島由紀夫をモデルにした流行歌手・三島由美夫がでてきたりして
遊び心があるっていうかな。
いや、なんか適当すぎないかみたいな。
ネコ娘も出てくるんだけど、
あのネコ娘じゃなくて、寝子っていう人間で
ねずみを見ると猫みたいになっちゃう人っていう
なんか怖い設定のキャラです。
楳図かずおマンガみたいだ。
そしてニセ鬼太郎がとくになんも前触れ無く登場。
そしてニセものが主役のようにたんたんと普通に話がすすんでいく。
鬼太郎どこ行った?みたいな。
鬼太郎があんまでてこないというか印象薄いです。
まあ、ニセ鬼太郎は見た目鬼太郎なので
鬼太郎の姿をしてるやつはずっと出てるんだけどね。
前半と後半では鬼太郎の絵がけっこう雰囲気違うんすよねえ。
前半の鬼太郎はかっちりシャープな感じなんだけど、
後半の鬼太郎はなんだかやわらかい線で描かれてて
子供っぽさが強調されてるような印象をうけました。
坊やっぽい。
ガロに2年ぐらい連載されていたものらしいので、
連載中に絵柄がかわっていくのも楽しめました。
たまにはこういうの読みたいですね。
物語の整合性とか、あの伏線をここで回収かとか、
裏設定がどうのこうのみたいなのは、もう疲れちゃう。
もっと適当でいいんじゃないか、マンガなんだから。
現実ももっと気楽にやっていいんじゃないか。
どうにもならん奇妙なことがおきたら
自分がどんなに足掻こうがどうにもならないものはならない。
鬼太郎を読むとそういう気がします。