雰囲気はいい感じでしたね。戦争かなにかで核汚染されて人類がほとんど生き残ってない終末世界が舞台。汚染されてない谷で暮らすマーゴット・ロビーのところにキウェテル・イジョフォーがやってきて住み着く。
その後、クリス・パインもやってきて3人の微妙な関係のドラマが展開するみたいな話です。隔絶された世界に男女が暮らすというのは、アダムとイブの物語を想像させる。最初は生きているだけでありがとうみたいな関係。
それが時間がたっていくと、なにかしないとってなってきて、イジョフォーは科学者なので滝を利用して水車を作って水力発電しようと言い出す。そのために教会を解体して資材として使おうっていう。
だけどその教会はマーゴット・ロビーの父親が建てたもので、彼女の心の拠り所になってるわけです。マーゴット・ロビーは信仰心に篤い。イジョフォーは学者なので現実的。価値観の相違がでてくる。
それだけで終わらずに、第3の人間がここに加わる。クリス・パインがやってくる。これでまた関係性が変化する。クリス・パインはいいやつなのか悪いやつのかよくわかりません。礼儀正しいけど、信用はあまりできないみたいな。
町に行くとか言ってたけど、そんな町ほんとにあるのかなみたいな。マーゴット・ロビーとクリス・パインが仲良くなっていくのを見て、イジョフォーは嫉妬を隠しきれない。
マーゴット・ロビーもなにがなんだかよくわからないけど、クリス・パインと関係してしまう。まあ、クリス・パインは信心深いふりをしているのか、本当に信心深いのかよくわからないけど、マーゴット・ロビーは神様を大事にしてくれる様子を見て好意が膨らんでいってたのは間違いない。
そして水車が完成。クリス・パインは出ていったとイジョフォーが言うのだが、ほんとはクリス・パインを滝から落としたのでは?みたいな。それで終わりです。え?終わり?みたいな。
ここで終わらせるのなら、やっぱり長編映画じゃなくて、短編映画として作るべきですね。あまりにも展開がゆっくりしすぎている。
それなりに面白かったけどね。マーゴット・ロビーはのんびりこの暮らしをすればいいじゃんみたいな感じで、この世界を受け入れている。電気がなくてもなんとかなるよみたいな。もともとそういう親と農業と信仰の暮らしをしてたから、たいして変わらないんだろうな。
一方、キウェテル・イジョフォーはこの世界をまだ受け入れられていない。だから呑んだくれたり、発電しようとか言ったり、もがき苦しむ。マーゴット・ロビーにせまられても、彼女の弟らしき少年を殺したことの罪悪感から受け入れられない。
でもクリス・パインというライバルが予期せず出現したことによって、あせってしまう。俺はなんとも思ってないから遠慮しないでくれとマーゴット・ロビーに言ってたけど、ほんとは気にし過ぎて冷静さを失っている。
まあ、イジョフォー演じる男性が人間味あっておもしろかったですかねえ。マーゴット・ロビーは達観してるし、クリス・パインも悩んでない。イジョフォーだけが嫉妬したり悩んだり何か今を変えなきゃともがいている。
神二人にほんろうされる人間イジョフォーって感じです。