どうしてこうなった、昔に戻ってやり直せるなら、あのときからやり直したいって思うことが誰しもありますよね。主人公は高校生のときに大きな分岐点があった。バスケの選手で大学のスカウトも注目するような有望な選手だったが、恋人が妊娠したことでバスケ進学の道をあきらめた。
君と生まれてくる赤ん坊が大事さ、僕は君と子供がいれば幸せさって感じだったんだけど、何十年もたって中年になると、妻には愛想つかされて離婚申し立てられるし、子供たちはろくに会話もしてくれないしで、幸せでもなんでもない。
仕事でも冷遇されて出世もできない。まあ、主人公が妻に愛想つかされてるのは、あのとき子供ができてなかったら、今はこんなはずじゃなかったと事あるごとに愚痴るからみたいなので、同情の余地ないんだけど。
そんな主人公が謎の渦巻きに吸い込まれて高校生時代の見た目に若返ってしまう。演じてるのはザック・エフロンです。そう、昔にタイムスリップしちゃうんじゃなくて、時代は今のままで主人公の見た目が高校生時代に戻るのです。
これは守護霊がなにかをなしとげろというメッセージだと思ったザック・エフロンは高校生として子供たちが通う高校に編入します。それで息子や娘の悩みや問題を手助けするわけ。見た目は高校生なんだけど、中身は中年オヤジのままなので、子供らとのギャップがすごい。
子供のころは親がガミガミ言うのが理解不能だったし、自分が親ぐらいの年齢になると子供が何考えてるか意味不明でわからなくなる。
その埋められない世代間ギャップを映像で見せられてるという面白さはありました。でも話があんまりうまくない。見た目が高校生になった父親が、妻との復縁をしようとアプローチしたり、子供たちにアドバイスしたりしても、気味悪いだけだと思う。
妻からは年上女をひっかけようとしてるチャラいやつに思われるし、娘からは自分じゃなくて母親狙いだったとキモがられる。まあ、息子はバスケの練習につきあってくれるし、いじめっ子も退治してくれたからありがたがられてたのかも。
いやでもさ、娘が付き合ってる男が、息子をいじめてるやつで、学校の番長みたいなやつってショックだなあ。普通にそんなの嫌だけどね。娘も弟をいじめてるやつとよく付き合えるもんだが、若い時ってそんなもんなのかな。