人類の知能低下のメカニズムが最初に解説されるんだけど、それが面白かったなあ。知能指数が高いカップルはなかなか子供を作らない。なんだかんだと理由をつけて作らないまま。逆に知能指数が低いほうは、やたらめったら子作りする。
それでバカの遺伝子がどんどん増殖していくっていうね。なんかすごく説得力あるようなないような。未来世界の描写もありそうでおもしろいです。大統領はプロレスラーでポルノスター。スタバはピンサロ。ゴミは処理できず山積み。畑にスポーツドリンクまいて食糧難。
アカデミー賞映画はケツを写してるだけの映画とかさ。股間をぶつける男の番組が大人気。スポーツドリンク会社が政府と癒着して、水にとってかわってありとあらゆる場所でスポーツドリンク使わせてるのが、妙にリアルだったなあ。
未来世界のおバカ具合は、全部今現在の世界の風刺でもあるわけですね。スターバックスがカフェじゃなくて風俗店になってるのも、気軽に手軽に快楽を提供してる場所っていう意味だしね。
まあ、それで主人公は500年もたってるんだからタイムマシンぐらい発明されてるだろうってタイムマシンを探して過去に帰ろうとがんばります。現地人で仲良くなったやつに聞いたらタイムマシンあるよって言うからさ。
いや、でもあるのか?こんな知能低下してる世界に?って思いながら見てたら、最後にやっぱないってわかります。タイムマシンって言ってたのは、遊園地のアトラクションのことでチャップリンが世界を征服しようとしたとかおかしな歴史を解説してる展示ライドだったというオチ。
主人公は、畑にスポーツドリンクをまくのをやめて水をまいて芽が出た功績により、アメリカ合衆国大統領に就任する。
畑に水をまこうといっても誰もピンときてないのがおもしろいです。なにおかしなこと言ってるんだ、水ってあのトイレながすときのあれか?あれを畑にまくだって?こいつアホかみたいな反応。
スポーツドリンクは電解質入で植物も喜ぶんだとか言い切って疑わない。主人公が電解質ってなんだってきいても、いいものだぐらいにしか答えられない。わからない、知らないということに疑問を一切もたない。
これもいったん常識として定着してしまったら、間違いでも訂正するのが難しいっていうやつですよね。知らないことでも知っているように錯覚するのもよくあること。なんだかだんだん未来世界が現在の世界に見えてくるんだから、変な感覚になってきます。
こんな変なバカな世界なのに、現実の世界も似たようなもんだなみたいな感覚になってきて怖くなってくる。まあ、でもそんなにおもしろい映画っていうわけじゃないですよ。気軽に気取らずに軽い感じで見流す感じの映画ですね。