それの映画化ということなんだけど、描き方が変わってる。映像はドキュメンタリー風で役者たちが台詞を歌うように言うという組み合わせで作られています。え?何これ?みたいな。最初のうちの戸惑いが大きい。
普通にドキュメンタリータッチで描けばいいと思うんだけどなんでこんな中途半端なことやったんだろう。映画の内容はドキュメンタリータッチで描くのにぴったりな話なんすよ。ロンドンの田舎町でおきた連続娼婦殺人事件をめぐる住民たちの様子を描く話です。
取材をうける住民たちのシーンや、容疑者がつかまって報道される様子や裁判のこととかが描かれていく。こういう話ってドキュメンタリータッチと相性がいいですよね。田舎の事件もの。だから普通にドキュメンタリータッチでいけばそれなりにおもしろく普通にいい感じになりそうなもんだけど、なぜかミュージカル風味。
いやー、ミュージカルにするんならがっつり歌と踊りに凝って舞台セットとかも演劇風味に作るとか、映像も完全にミュージカルとして作って欲しい。なぜかセリフを歌っぽく言うだけの中途半端なミュージカル風味なんすよ。
しかも全部のセリフが歌っぽいんじゃなくて普通にしゃべってるシーンもある。いったい何をしたいんだろう?みたいな。意図がなんかあったんすかね。もともとがミュージカルだからちょっとミュージカル風にしとこうってことなんだろうか?
でもがっつり歌って踊るミュージカルにするのはめんどいから、セリフだけ歌っぽくしとこうってことなのか。
いやー、これは普通にドキュメンタリータッチで作ったほうがよかったと思うよ。違和感ありすぎる。映像はまったくの普通のドラマの映像だからなあ。セリフを歌っぽく言うのも、ほんと歌っぽいっていうだけで歌ではない。ラップみたいだ。
これがすごいいい歌とか美声で聞き惚れるとかだったらまだいいけど、ただお経みたいに言ってるだけで歌ですらない。
なにがなんやら。全体がミュージカルならミュージカル映画として見るんだけど、ここまで中途半端にミュージカル要素を取り入れると、そこになにか意味があるのかと思ってしまう。なんも意味ないからモヤモヤするね。
映像は実録系ドラマっぽい映像で地味だけど話とあってたからよかったけどね。まあ、これは最初のほうで見るのやめる人多いだろうね。最後まで見てもなにかあるわけじゃないからそれが正解かも。題材にあわない手法を使っちまった残念映画でした。
DMM動画で「ロンドン・ロード ある殺人に関する証言」を見る