必要なシーンがばっさりなくなってるような気がしたから、完全版じゃないんだろなあ。ジェームズ・グリッケンハウス監督のインターナショナル版が完全版なのかな。ハリウッドと香港合作っていう感じなんすかね。前半アメリカ、後半香港パートってわかれてます。
後半の香港の風景がいいんだよなあ。記憶の中にあるこれぞ香港っていう感じなんすよ。けばけばしいネオン、ゴミゴミした町並みに、船上生活者たちの船、低空飛行で着陸していく飛行機。
ああいういかにも香港っていうイメージの風景って今もあるんだっけ?香港も中国に返還されてから様変わりしてて、昔の香港の面影って今はもうないのかなあ。映画の中だけに存在する香港になっちゃったのかなあ。
ジャッキー・チェンはいつものコミカルアクションをやってる。ハリウッドのオーソドックスなバディ刑事ものに、ジャッキー・チェンのコミカルアクションはあまり相性がよくないのか、水と油って感じでうまく融合してない。
マッサージ店でのシリアスな暗殺シーンでコミカルアクションをやりだすジャッキー・チェン。なんか違和感あります。
後年作られた刑事コンビものの「ラッシュアワー」っていうのがあるけど、あれは相棒が黒人コメディアンのクリス・タッカーだったからコミカル&コミカルでうまくいったんだな。
このプロテクターの相棒役は、ニック・ノルティ風の大柄なアメリカンタフガイタイプのダニー・アイエロです。ジャッキーのコミカルと無骨なタフガイという凸凹コンビ。ジャッキーのコミカルにもっとツッコミを入れてくれたらもっとおもしろくなったかも。
ダニー・アイエロってどっかで見たことあるって思ってたんすけど、「レオン」の元締め役とかスパイク・リーの「ドゥー・ザ・ライト・シング」のピザ屋とかで見かけたことある人だった。ジャッキー・チェンの映画に出てたとはなあ。
コンビ刑事ものとしての形はできてるし、銃撃戦とかもけっこうおもしろいし。ジャッキー・チェンのコミカルアクションがうまくそれにはまってない異色作。いやー、アクションすごいですけどね。命綱なしで高いところでなんかするっていうアクションがいっぱいあって、地味なのにこれってめちゃくちゃ危険じゃないのかみたいなシーンがいっぱいでハラハラした。
見た目は地味なので全然はらはらしないんすけどね。撮影してる現場のこと想像するとハラハラするっていうか。コンテナを登っていくとか、クレーンで高所につりあげられていくシーンとか、あれ、命綱してないのかなあ?この時代は無茶やってもいい時代だったのかもしれないけど、危なすぎるような。
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