結局、北斗神拳の描写がいまいちなので、駄作扱いになってしまうってことなんだろね。うーん、北斗神拳ってツボを突く技なので、実写でまともにやるとこうなっちゃうのかな?みたいな。百裂拳みたいなことやってたけど、寸止めの指突きを忙しく繰り出してるだけで、滑稽に見えてしまってどうにもこうにもです。
内部から膨らんできて死ぬという描写も、レーティング回避のためなのか、破裂する描写や血が吹き出す描写はまったくなしです。ひでぶ、あべしなし。なので猫パンチをくらって頭が膨らんで倒れるといういまいち迫力のない描写になってます。
見た目の感じはけっこうよかったですけどね。安っぽいなりになかなか北斗の拳っぽさはあった。ケンシロウ、シン、ユリア、リン、バットと主要キャラが登場。
ユリア役は鷲尾いさ子です。ケンシロウやシンはよくわからない俳優がやってましたが、シンの顔つきがシンっぽくて、お、なかなかいい配役したなって感じしましたね。アニメ準拠するなら金髪にしてほしかったところだけど。
バットとリンはアジア系の役者がやってたのかな?バットのコミカルで小悪党っぽい感じとかなかなか北斗の拳っぽくてよかったけど。
ケンシロウ役のゲイリー・ダニエルズは格闘技やってる人なのかな。やたらとキックを繰り出す。足技に自信があるようでした。
シンの部下になんか見たことある役者がいるなと思ったら、クリス・ペンでした。ショーン・ペンの弟でTVシリーズなどで活躍してて、映画でも脇役で見かけたことある役者。北斗の拳に出てたんだ。ジャギをもとにしたようなキャラクターで、けっこう出番は多かったです。
鷲尾いさ子に襲いかかるシーンとかあって目立ってました。鷲尾いさ子のユリアはSっぽいユリアだったなあ。シンの言うことを聞かない、いっそ殺したらどうなのと挑発するドSな眼差しに、シンもたじたじでショボーンみたいな。
漫画ではケンシロウの助けを待つ女だったのが、自分自身も戦う強さのある女になってた。クリス・ペンとタイマン勝負してました。これはユリアとマミアを足したみたいなキャラクターに感じましたね。
マンガのキャラクターの要素を足して組み合わせたようなキャラが出てきます。ハート様っぽいのもいたし、クリス・ペンが演じてるのはジャギとスペードだかジャックだか雑魚キャラの誰かを足したようなキャラだったし。
まあ、そんな感じで北斗の拳っぽさは感じられる作品でけっこう楽しめたんすけど、いかんせん北斗神拳や南斗聖拳の描写に迫力がないので、評価は低くなっちゃいますね。予算がないのか、俳優の顔のアップでごまかすようなシーンも多いし。
最初のリュウケン?だっけをシンが暗殺するシーンがあるんだけど、銃で撃ち殺すんだもんなあ。シンが銃を使うイメージないんだけど。死んだリュウケンがたびたび誰かに乗り移ってケンシロウ立ち上がれとプレッシャーかけてくるのが笑えた。
でも、低予算でこれだけやれるんなら、アメコミ映画みたいに100億円クラスの予算を使ったらすごいものができるんじゃないのかと、夢想させてくれる。あと気になったのが、壁にでっかい壁画みたいなのが描かれてたんだけど、あれレンピッカの絵に見えた。レンピッカタッチで描かれたユリアの絵とかもあって、なんかシンの作ろうとしていたサザンクロスの街の雰囲気にあっててよかったです。
日本のマンガやゲームコンテンツでまともにハリウッドで映画化されたものってあんまないですよね。「バイオハザード」ぐらいかな?だいたいがお金どこに消えたんだろって思う残念な出来になっちゃう。
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