表現力というか、人間味をキャラクターに与えることができる魅力がある。だけどさ、話も設定もいまいちなんすよ。マイケル・ダグラスは嫌な奴という設定らしいのだけど、大して嫌な奴じゃないし。
ヤク中で服役する息子から娘を預かってくれと言われて、世話なんてできるかって放り出すのかと思いきや普通にちゃんと世話します。まあ、最初は母親を見つけてすぐに引き渡せばいいやって思ってたんだけど、見つけた母親もヤク中で、こりゃダメだと自分家で世話する。
まあ、お隣さんのダイアン・キートンが世話してたようなもんですけどね。もっとマイケル・ダグラスを偏屈で心底嫌なこと言ったりしたりする男に描かないと面白みがない。
ヤク中で疎遠だった息子とのなにか親子ドラマがありそうに思えたけど、とくになくなぜか仲直りというか、普通の親子関係みたいになります。なんかもっと親と子の和解ドラマみたいなのがあるべきなんだけど、とくになかった。
孫娘も聞き分けのいいお利口さんで、これまた面白みゼロです。ダイアン・キートンともすぐにベッド・イン。いやー、やりたいことは偏屈で周囲の人間の気持ちを考えない傲慢な男が、いろんなことが重なって、周囲の人間と交流することで、素直な人間になるという話だと思うんだけど。
そういうことには全然見えない。やっぱりマイケル・ダグラスがたいして嫌なやつじゃないというところがダメなんだろうなあ。