両親のいない芦川いづみは叔父夫婦のところにやっかいになりながら職探しをしていた。しかし、身寄りのないことが理由で就職試験には落ちてばかり。ある会社での面接でいつものようにダメだったと落胆していたが、偶然顔合わせた重役のはからいで秘書に採用される。
その会社では電車で荷物を取り違えた葉山良二がつとめていて彼と芦川いづみがいい感じになります。葉山良二の同僚役に宍戸錠。このころの宍戸錠はまだ頬に手術をする前ですかねえ。悪役なんすけど、しゅっとしたなかなかの男前。
宍戸錠は強引に芦川いづみをものにしようとする。秘書課の同僚は重役のコネをうらやみ、葉山良二と仲がいいのをひがんで、重要書類を隠すような嫌がらせをする。叔父の殿山泰司は芦川いづみを裏社会に売り飛ばそうとする。
こういう悪い人たちの攻撃を、葉山良二や重役の二本柳寛らの手助けで乗り越えていくって感じです。
芦川いづみの両親は死んでもういないと思ってたんだけど、母親は生きていることがわかる。殺人の罪で服役していた。その母親との再会ドラマも描かれいきます。
不幸なヒロインが逆境にへこたれそうになりながらも、良い人たちに恵まれてがんばっていくみたいな、定番のお話。
何がよかったかというと、やっぱり宍戸錠ですかねえ。ちょいワルな若造。ワルを気取ってるけど、極悪人じゃない。そこまでの度胸はない小物だというのを女に指摘される。なんか人間臭くていいキャラだったなあ。
芦川いづみや葉山良二はあまりにもちゃんとしすぎていて人間味はなかった。葉山良二はいいとこのおぼっちゃんで田舎では縁談がすすんでいるけど、芦川いづみに惚れて一緒になることを選ぶ。身寄りもなく、母親は罪人でもそんなの君には関係ないよって。
二本柳寛は最初悪いやつかと思ったんすよ。身寄りがないことをいいことに弱みにつけこんで愛人にでもするつもりで芦川いづみを雇ったのかと思いきや、芦川いづみの母親とかつていい感じだったことがあって、その縁で彼女に良くしていたあしながおじさんだった。
最後は母親との再会もできたし、殿山泰司の退治もできたし、葉山良二とも一緒になれるし、母親は二本柳寛といい感じになれそうだしでハッピーエンド。
うーん、やっぱり人とのめぐり合わせで、幸せは決まるっていうことかな。良い人達と巡り合えば幸せはまいこんでくる。