自分の青春時代を思い出してノスタルジーを感じるわけでもなく、今の若いやつはこんなこと考えてんだという驚きもなく、青春の弾ける衝動を感じるわけでもなく。
ブルーハーツの曲が使われていたので、いっそのこと題名も「人にやさしく」とか「キスしてほしい」とかにしてブルーハーツの音楽にのっかった青春ドラマとして描いてくれてもよかったような。そういうのありましたよね。「リンダリンダリンダ」だっけ。
家庭の事情や同級生との関係で息が詰まる、気が狂いそうな気持ちになってる思春期の大阪の高校生たちを描いたドラマ。いろいろ事情があるみたいなんだけど、見てて、どれもだからなんだよみたいな事情であまり迫ってくるものがないです。
高校生が親を殺したかなんかの事件も起きるんだけど、それもとくに話の中心にあるわけではなくて、ちょこっと上っ面をなでるように出てくるだけ。
なんか物思いにふけった表情で俳優たちが演技してるから、それっぽく見えるんだけど、なんもないようにしか見えないというか、よくわからないというか。
深夜のショッピングモールでお互いの気持ちを吐露し合うとか、なんかジョン・ヒューズ監督の「ブレックファスト・クラブ」みたいだなとか思ったけど、なんかこう気持ちが見てて高揚するみたいなのがないんだよなあ。
登場人物たちの気持ちの流れがよくわからないから。