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『天気の子』【映画のあらすじとネタバレ感想】


ゴミ箱に普通に拳銃が捨ててある、東京ってすげえ~。いやー、これどうなんだろう。お話が全然わからなかった。なんなん?みたいな。水彩画みたいな精密な背景画は好きですごく現代風なんすけど、設定や内容が古臭いのが気になった。ボーイミーツガールっていうやつなのかなあ。

世界よりも君を選ぶよ、なぜなら君のことが好きだから。そういう話なんだろうけど、なんかよくわからないんですよねえ。主人公の気持ちとか、晴れ女の子の気持ちとかがぜんぜんわからない。盛り上がるミュージックがかかって泣いたりわめいたりするけど、見てるこっちは同じようには気持ちが盛り上がらない。

やっぱり歳なのかもしれないですね。子供のときにこれを見たらあれこれ考えずに楽しめたかもしれない。よくわからないところが多かったです。わめきながら走る若者を見て感動できる年齢はとうに過ぎてしまった。

時代設定がいつなのかも、ちょっとよくわからなかった。歌舞伎町が柄悪くて客引きとか路上でやってて、ちょっと前の時代の設定なのかと思った。拳銃がゴミ箱に普通に捨ててあるし、そういうちょっと物騒だった時代の2000年代とかの東京かと思ったんだけど、そうでもないですね。

普通にスマホ使ってるし、ネットが普通にあるから時代設定は今なんだろう。それにしては、拳銃とか家出とか、サリンジャーのライ麦畑で捕まえてとか、なんか古くさいことやるなあって不思議に思ってた。家出少年がサリンジャーっておっさんが想像しそうなことで古臭いなあって。拳銃とかいる?この話に?って。

永山則夫事件みたいな拳銃による凶行を描くわけじゃないのに、なんで拳銃?って。最後にわかりましたね。警察と追いかけっこさせるシーンを作るための設定だったんだと。

最後、警察から逃げてビルの屋上の社にがんばって行く主人公。がんばる主人公の行く手を阻む障害として警察を使うための拳銃だったんだ。拳銃で警察に追われて逃げる主人公を描いて、なんかがんばってる風にするための拳銃。

家出少年はサリンジャーとか読んでるだろうというオジサン的発想。東京は怖いとこという古臭い描き方。全部が古臭く見えてしまう。

彼女を救う救えないの話に警察関係ないんですよ。主人公が戦う相手は警察じゃない。天気と戦って彼女をとりもどさなきゃいけないのに、なぜか警察相手にドタバタするクライマックスになっちゃってる。

連行されて警察署から簡単に逃げ出す主人公。刑事たちが主人公が逃げるのをぼんやり見てて追いつけないのが笑えた。普通に簡単に脱出できすぎです。弟が逃げるのは策を弄するのに主人公は普通になんの策もなく走って逃げれてるのが笑えました。

人柱になった彼女を救うために、主人公がなにをするのか、すればいいのかが描かれずに、警察との追いかけっこが描かれます。そこじゃないだろっておもった。おまえが戦わなきゃいけないのは警察じゃなくて天気だろって。

世界と彼女を天秤にかける葛藤を描かずに、警察とのドタバタでお茶を濁してる。彼岸にいった彼女をこの世にとりもどすにはどうするのか、そこを見たかったのにそこは描かれない。

天に召された彼女を、どうやって救ったのかよくわからない。

わめいて騒いだら天にいる彼女のとこにいけて、連れ戻しただけ。好きという気持ちですべてOKになったということなのか。人柱システムがよくわからない。彼女の気持ち関係なく生贄として召されていくのは避けられないみたいな感じだったから悲壮感あったのに、思ってくれてる男がいるので人柱やめまーすって、簡単に戻ってくる。どうなってるんだ。

だったら当たり前だろ。人柱になんかなるわけない。異常気象をとめるためになんで自分が犠牲にならなきゃいけないの。自分の好きな人が犠牲になるのをやめられるのなら止めようとする。当たり前のことでドラマチックでもなんでもない。

人柱でもなんでもないじゃんみたいな。なんか白けたな。天気とかどうでもいいじゃんみたいな。女の子がイオナズン使ったり、体が透明な水に侵されていくとかなんだったのさ。

神秘要素なしの普通の中学生の恋愛ドラマやってりゃいいじゃんみたいな。登場人物の気持ちがよくわからない。主人公がときどきポエムみたいな自分語りをするんだけど、ぜんぜん何言ってるのかわかりません。なんだこいつ?みたいな。

わからないことが多すぎた。あの女の子と弟も子供だけで普通にけっこう豊かな暮らしをしていたのがわけがわからなかった。年齢詐称してマックでバイトして、お金がなくなってきたから風俗で働こうとしていたわりには、追い詰められてる気配が全然なかった。

描かれないことがあるのは別にいいんだけど、世界より好きな人をとるということをうまくドラマとして描けてると思えなかったなあ。

再会シーンもなあ。彼女がまだ祈ってるのを見て、そういう彼女を選んでよかったと涙する感動のシーンなんだけど、うーん、まあ、うーん、なんだろなって。やっぱりよくわからない。年のせいだと思う。

あと気になるのが、アニメ特有のお決まりのやつが、見てて恥ずかしくなった。あ~、今胸見てたでしょって言われて、アワワワ~みたいにあせる主人公みたいなやつ。お決まりのアニメアニメした描写。勘弁してよ。主人公のオーバーリアクション。

安易に動物だしてくる。野良猫に餌やるとかさ。くさすぎる。

うわー、アニメってどうしてこういうお決まりのやつをやるんだろうって、見てて気恥ずかしくなる。アニメは古臭いお決まりのやつを平気でやってくる。実写でいまこういうのやったら失笑だぜっていう古臭いことをアニメは平気でできるのはなぜなのか。

背景画が写実的で精密なだけに、人間のキャラクターのアニメアニメした言動に違和感を強く感じてしまいました。

よくわからないけど、結局はなんでも気持ちでどうにかなるよみたいな話かな。世界のこととか、他人のこととか、そんなことはどうでもいい、自分の気持ちが一番だみたいなことかな。

ふと思ったけどさ、全部、子供たちが妄想して騒いでただけの話だったのかも。女の子が晴れ女だというのも、ただの偶然かもしれない。祈ったら晴れるって思い込んでただけで、巫女でも人身御供でもなんでもなかった。

子供は自分に世界を左右するちからがあると勘違いする。彼女が犠牲にならなかったから、世界が大雨で大変なことになったと思ってるけど、それは間違いで、そこに因果関係はない。初めっから世界か彼女かではない。世界は関係がない。気持ちがどうかだけが重要だった。強い気持ちを確認できた。だから大丈夫なんだ。


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