若者の反抗の映画。社会がはみ出し者を抹殺する映画。そんな感じなのかなあ。少年院仲間の石原良純、古尾谷雅人、山田辰夫が山でキャッキャウフフとはしゃいで散弾銃を試し撃ちするところから始まります。
なんだこのヒャッハー!感。謎のハイテンションとはしゃいだ演技。大の大人の男が3人集まって山の中でとびはねて遊んでる姿はある意味衝撃的。ピクニック気分かみたいな。風俗でもいくべと、盗んだ車で走っていると、道をひとりで歩いている高樹澪を発見、車に乗せる。
暴走運転してるとこに運悪く交通安全の取り締まりしてた警官の阿藤快たちに止められてしまう。なんだおまえら、これ盗難車じゃねえか、って態度悪すぎの極悪警官阿藤快が古尾谷雅人をボコボコにする。それに反撃して阿藤快をボコったことによって石原良純と古尾谷雅人が逃亡者になっちゃうっていう展開。
そっから逃げる良純。追う刑事っていう感じであちこち行く。保護司の坊さん頼っていくけど裏切られたりもします。行き場のない若者。高樹澪とはすぐに別行動するんだけど、なぜかあとで偶然再会。
子供をおろそうか悩んでいた高樹澪に石原良純が説教したのちにベッドインという謎展開も。それで最後に行きつくのはフェリー。銃砲店でライフルをしこたま仕入れた良純が船を占拠。乗客を人質にライフルを乱射しまくる。
そして最後は警察の狙撃手が狙撃して射殺されます。なんかこの話って実際の事件がもとになってるみたいですね。瀬戸内シージャック事件っていう犯人が狙撃で射殺された事件があったらしい。当時テレビ中継されて、犯人が狙撃して死ぬところがまともに放送されていたらしいです。昔のテレビってすごいな。
うーん、実録ものならもうちょっと臨場感というか緊張感がほしかったですね。とにかく石原良純の演技が微妙でした。なんか固いというか棒読みというか。転落して凶行におよぶ若者という役をやるには経験が足りないように見えた。
目つき鋭く、声をあらげても、すごみがないです。子供がおもちゃ買ってもらえなくて駄々こねてるようにしか見えなかった。殺伐とした感じというか狂気みたいなものというか、そういうのがなかった。
脇役はめちゃくちゃ豪華な俳優がそろってます。秋吉久美子に若山富三郎、古谷一行、神山繁、平幹二朗、田中邦衛、高橋悦司、勝野洋、加藤嘉とベテランがずらりと顔をそろえる。
やっぱ石原裕次郎の甥っ子のデビューということで、脇をベテランでかためて盛り立てようっていう感じだったのかなあ。