法お構いなしに悪を容赦なく撃つ刑事といえば、クリント・イーストウッドのダーティ・ハリーとかメル・ギブソンのリーサル・ウェポンとか思い浮かぶけど、そんなの目じゃないぐらいすごいです。
ジャン=ポール・ベルモンドは内部調査の刑事で今回、刑事が殺された事件の捜査のために派遣されてくる。刑事という身分は隠してあちこち顔だして暴れまくる。一種の潜入捜査みたいなものかな。
派手に暴れて、汚職刑事とギャング組織、両方を炙り出して始末するという作戦のようです。それにしてもすごい。やることがえげつない。車で家に突っ込むとかさ。バーを放火するとか。電話に爆弾仕掛けて爆破とか。
刑事というより、もはや特殊工作員レベル。悪人に容赦ない。しかも、呑気に陽気に笑顔でさらっときついことやってのける。だからコメディっぽいノリで見てしまうんだけど、起きてることは冷静に考えるとひどいなみたいな。
ジャン=ポール・ベルモンドのやりたい放題にギャングも汚職刑事もお手上げ状態です。まったく歯が立たないのが笑える。苦し紛れに娘を誘拐して脅したりするんだけど、これもうまくいかない。汚職刑事が裏切ってギャングをやっつけ、そして汚職刑事も逃げようとして車が大破爆発して死ぬ。一石二鳥でジャン=ポール・ベルモンドにっこりみたいな。
そうやって暴れまわってる間にも、女をナンパしてうまく楽しんじゃったりしてるジャン=ポール・ベルモンド。娘も誘拐されてもまったく動じてないし。ほとんどバカンス気分でギャングと汚職刑事を始末してしまうジャン=ポール・ベルモンド。
こうして潜入捜査は派手に暴れまわった結果、ギャングも悪徳刑事も始末できて大成功!いやー、すごい刑事映画があったもんです。
どっかでこの感じ見たことあるなと思ったんスけど、やっぱりアニメのルパン三世の元ネタのひとつはジャン=ポール・ベルモンドなんだなあって感じますね。爆破とか派手なことやるけど、本人はいたって陽気で飄々としている。
でっかいことをなんとも思っちゃいない。軽々とでっかいことをやってのける。そんなところが赤背広のルパンっぽい。