いや~、おもしろいっていうのかな、これは。見ててあまりにも適当で古いから呆れて苦笑いみたいな感じでした。ゴーストバースターズの面々がまじめな顔してギャグをとばす。それも特に大げさに盛り上げるわけでもなく、次から次へと新しい展開にうつっていく。
ひとつひとつのセリフや場面にとくに意味がないんですよ。ここでひとつゴーストおふざけして、移動してここでもうひとつゴーストおふざけ。そして次はあそこで武器のお試しでおふざけってな具合で、特に意味もない、重要さも感じない出来事が展開していきます。
このノリについていけるかどうか。物語に何か意味というか、意義を求めて映画を見るタイプの人には耐えられないだろうなあ、このノリは。いやー、なんだか変なもの見たなあみたいな。
オリジナルのゴーストバスターズもたいして面白い映画でもないし、シリアスな物語じゃない、おふざけ4人組が幽霊退治して町のヒーローになりましたっていうだけのお気楽映画だった。その適当さを主役を女性に変えて完コピしてる。
それがすごいですよね。なんか現代的なアレンジを加えるのではなく、昔の映画のテイストをそのまま現代でやるっていう見せ方。まさにゴーストバスターズそのものとしか言いようがない出来です。
クリス・ヘムズワースがちょっと脳みそが足りない残念なイケメンという役で出てくるんだけど、けっこうやばい設定じゃないすか。
80年代はこういうサブキャラがよく出てきてた。ゲイだったり、頭が悪かったり、必要以上に間抜けだったりするキャラがコメディ要員として彩的に出てくることありましたが、最近は安易にそういうキャラを出すのはいかがなものかみたいな空気がある。
頭空っぽなブロンド美人とか、ぶっとんだ変人とか、常識はずれなところがあるキャラクターを出してきて、みんなで笑うみたいなノリが80年代にはあった。
2016年ってけっこうそのへんうるさくなってきてたときだと思うけど、おかまいなしだもんなあ。よくこの脚本で映画完成できたなみたいな。逆に新鮮みたいな。窮屈な娯楽映画が多いからこそ、このゴーストバスターズの80年代ノリが貴重に感じるっていうかね。
旧ゴーストバスターズのメンバーもカメオ出演していました。ビル・マーレイは幽霊を否定する博士、ダン・エイクロイドはタクシー運転手、ハロルド・ライミスは死去しているので銅像として、アーニー・ハドソンは葬儀屋のおじさん、シガニー・ウィーバーはメカキチの師匠の役、アニー・ポッツはホテルの受付。
総合すると、これほどオリジナルに敬意をはらってノリを完コピしたリメイクはないというほどゴーストバスターズしている映画だったですね。まあ、おもしろいのかどうかというと、また別なんすけどね。
あまりにも80年代しててびっくりしっぱなしというのが感想ですかねえ。最後のエンドロールで次作のにおわせがあったけど、2って作られたのかな?