おばあちゃんと孫なのかなと思ったけど、母親だった。55歳っていう設定だから、シワだらけでもおかしくはないか。シワだらけなんだけど、シミとかそばかすはまったくなくて、妙につやつやしてるのがなんか違和感あったけどね。
アネット・ベニングは離婚してシングルマザーっていうやつです。自宅の部屋を貸してる。大工や陶芸や車の修理してる男と、カメラマンやってる女が下宿人。エル・ファニングが近所に住んでる幼なじみ。主人公の少年の部屋に夜忍び込んで話をしたり一緒に寝たりする親しい仲。でもセックスはなし。
そんな感じの環境で育ってる主人公。ロックや性に興味でてくる思春期をむかえて、アネット・ベニングは息子のことがよくわからないと感じる。聞いてる音楽はさっぱりなにがいいのかわからないし、息子の考えてることもよくわからない。
そこでアネット・ベニングは、カメラマンのグレタ・ガーウィグと幼なじみのエル・ファニングに、息子のルーカス・ジェイド・ズマンにいろいろ教えてやって彼を助けてほしいと頼む。うーん、よくわからないんすけど、自分より年齢の近い二人のほうが息子のことよくわかるだろうから頼むよって感じなんすかね?
どういう心境なのか全然よくわからない。自分はわからないけど、二人ならわかるだろうっていうことなのか?うーん、よくわからない。息子のことがわからないって、わかると思ってるのがどうかしてるし、今までは全部わかってるつもりだったっていうのもどうかしてると思うけどなあ。
父親不在。父性不在。父親がいない、子供にとって頼れる存在としての父、男がいないっていうのは映画でよく描かれますね。なんなんだろうなあ。どうしても母と子っていう話になっちゃう。父親の影が薄いというか、存在感がまるでない話多くないすか。
父親がいないか、いてもクズ野郎か、子供に無関心だったりとか。
まあ、それでいろいろ日常生活であるっていう感じです。別にこれといって事件はない。あるけどね。過呼吸状態になってみぞおちを締めると気絶するっていう遊びをやって、ルーカス・ジェイド・ズマンが気絶したまま意識が戻らず死にかけるとか。
カメラマンのグレタに女性のオーガズムについて教えられたり、夜のクラブで酒飲んで年上の女の口説き方をならったり。
エル・ファニングと一緒に車のって家出みたいなことやってみたり。まあどれもとくに事件といえるようなもんじゃないかな。
なんか彼らがよくわからなかった。母親のアネット・ベニングがどういう人なのかいまいちよくわからない。息子のほうもよくわからないし。
みんな表面的なつきあいをしてるように見えた。
よかったのは衣装や家具や車とかセット。古いのを集めたようには見えない、ナウい感じで見えるように、レトロなデザインの衣装や家具や車が使われてて自然にかっこいい感じでした。
そこぐらいかなあ、よかったのは。ドラマ部分は、やっぱ日記みたいなもんなのでどうということもないし。他人の思い出アルバムを見せられてるみたいで、まあ、本人にとっては大事な人たちで、大事な思い出なんだけど、他人がそれを見てもどうとも思わないみたいな。