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いやー、おもしろい。中身はけっこう濃いですね。期待値の話とかでてきて参考になるところも多かった。でもさ、期待値ってよく聞くんだけど、どうやって測定できんの?それ?っていつも不思議に思うんすよねえ。期待値は、じゃんけんとかコイントスとか封筒を選ぶとかの例を使って説明されることが多いんだけど、実際の株やFXのトレードでどうやったら期待値が高いのか低いのかあらかじめ計算できるのかがよくわからない。
パチンコとかスロットとかなら、機械にあらかじめ大当たりの確率が設定されてるから、こっちを選んだら出る可能性が何パーセントでこっちよりあっちのほうが期待値が高いとか考えるのはわかるんだけど、
株式市場やFX市場はあらかじめ上がる確率がインプットされてるとかないですよね。2倍になる可能性が何%だから期待値がどうのこうのっていうけど、2倍になる可能性が何%っていうのはどうやってはじき出せるのか?
そこが全然よくわからないんすけど、なぜかちゃんと説明してくれなくて、期待値が高いトレードが大事とかいう結論だけドヤって感じでドヤってるんすよねえ。
この本でも期待値の計算の仕方は説明してくれてるけど、トレードする前にあらかじめ勝率が何%で見込み利益が2倍とかどうとかっていう部分はどうやったらわかるのかっていうところは説明してくれてない。
投資って難しいなあ。
株とかやったことない西原さんに村上さんがすすめたのが日経225。そんで西原さん日経225をいきなり780万円ぶん購入。豪快すぎる。
ビットコインも仮想通貨は期待値が高いとかすすめられて、100万円分どかっと購入。
子供に投資を教えるのに実際に株を買うのが勉強になると思い、息子に100万円渡して好きな株を買わせてみる。
いやあ、実際にやってみるのが勉強になるんだろうけど、なかなか真似できない。
なんかもうちょっと小さい規模で投資経験を積むやり方を紹介してほしかったような気がするけど、まあ、これは対談本であって、投資初心者向けの本というわけじゃないので、これでいいのかな。
西原理恵子氏にとって最高の投資はマンガを描くことだった。1枚5円の原稿用紙にマンガを描くことでそれが原稿料5万円とか50万円とかになるんだから、株とかFXとかやる必要まったくないですよねえ。
なんかさ、日本人は投資を知らなさすぎる、金融リテラシーがないとかなんとかいうけど、そんなの当たり前じゃないすか。経験値を積むことができないんだから。
投資に使えるまとまった資金がない。資金がないので投資できない。投資できないので、投資経験が積みあがらない。いつまでたっても投資が身につかないのループ。
まとまったお金は、退職金で手にするしかなかった。
それで経験値ゼロでいきなりどかっと証券会社の言いなりになんか買って、下がってそのまま塩漬けとかさ。売り買いの経験を積む間もない。
それでかしこく投資できるようになれって無理ゲーすぎる。
日本株って右肩上がりじゃないから、積立投資やっても投資を始めるタイミングで損になってる人も多い。そりゃ投資なんかやってられないってなるよ。
メディアで取り上げられるのは、短期間に1億儲けただとか、おくりびとだなんだと、ギャンブルに勝った投機家ばっかりだし。
投資なんか一部の富裕層かギャンブル狂のものだったのが、今、やっと少額でも始められる環境が整ってきてる。
手数料もネット証券なら安くなってて無料に近づいてるし。今の若者はスマホで1タップで100円からとか株の売買やって投資の経験値をリスク低く積むことができてるから、これからの日本人は投資でうまくいく人が増えてくるんじゃないすかね。
増えてくるっていうか、ゲームみたいにやりこんでうまくなる人がでてきて、うまくできない人との格差がひろがっていきそう。
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