チェイサー
ハル・ベリーが誘拐犯を追いかけまくるだけの映画。無料動画のGYAO!でやってたので見てみました。母は強し!ってことですかねえ。ハル・ベリーはウェイトレスやってまだ幼い息子を育ててるシングルマザー。別れた夫と親権争い中です。息子だけが生きがい、息子がわたしの宝物っていうタイプです。ある日、いつものように息子と公園に行くんすけど、電話で少し目を離したすきに息子が誘拐されてしまう。誘拐犯の車に強引に乗せられる息子を発見して、ハル・ベリーは自分の車を運転して犯人を追いかけるってわけ。
もうね、すごいんすよ。ハル・ベリーが。鬼の形相で追いかける追いかける。楳図かずおマンガみたいな表情のハル・ベリーがアクセル全開で車を走らせる。
犯人も逃げる逃げる。どこまでも逃げて、どこまでも追いかけるだけなのかなあって思ったら、けっこうすぐに追いついて、犯人と取引になる。
2人の誘拐犯のうち女のほうが、ハル・ベリーの車に同乗して1万ドルATMでおろしに行こうってなるんすけど、女を車から蹴落として、また逃げる車を追っかけるんすよ。また鬼の形相で爆走するハル・ベリーです。
途中、白バイ警官が巻き添えで死んだり、いや、生きてんのかな、どっちかわからんけど、誘拐犯が事故おこして、別の車に乗り換えたりするんだけど、ハル・ベリーは車を見失わずに追跡を継続します。
ハル・ベリーってただのウェイトレスだったような。まるで尾行のうまい優秀な探偵かなんかみたいです。いや、特殊部隊出身の軍人じゃないのかなみたいな。
いやー、母は強しでは説明できないハル・ベリーの思い切りのよさ、度胸の良さです。誘拐犯もビビってたんじゃないすかね。うわ、まだこいつ追いかけてきてるよ~って。
まあ、そんで最後は誘拐犯のアジトにたどり着き、誘拐犯と対決して勝利、息子は無事奪還っていう、なんのひねりもない終わり方です。
とにかくハル・ベリーが強すぎる。強いだけでなく、危険回避のために相手の動きを読んで先回りするみたいなことを、さらりとやってのける。
結局、誘拐犯は組織的な誘拐やってるグループの下請け業者だったみたいで、ハル・ベリーの活躍により世界規模の誘拐グループに捜査がおよんだ、彼女はヒーローだって感じで終わり。
確かにスーパーヒーローだった。
これはいっそのこと設定を元軍人とかにしたほうがよかったんじゃないのかな。それで世界をまたにかける誘拐グループの本体を壊滅まで追い込む。そこまでいってほしかったっすね。
誘拐する子供を間違えたわねって、ハル・ベリーが決め台詞を言ってたけど、いや、ただのウェイトレスのお母さんがここまでできるかよって思っちゃうよ。
なめてた相手が実は伝説の殺し屋とか特殊部隊の軍人で、犯人のほうがひどい目にあう系映画として、作ったほうがよかったんじゃないすかね。
途中で、犯人にひかれた通行人が後続の車にひかれそうなのを察知したハル・ベリーは自分の車で間に入って救うみたいなこともしてたし。
いやいや、すごい判断力と行動力ですよ。やっぱ彼女はただのシングルマザーじゃなかったんじゃないのか。元グリーンベレーか元ネイビーシールズとかじゃないのか。
逆にいうと、子供ためなら、母親は誰でもグリーンベレーなみに戦えるっていうことかな。
母は強し。
マルコポーロが最後に役立つような展開がくるのかなって期待したけど、そういう展開がなかったのが残念でした。ハル・ベリーがマルコ~って呼んで、息子がポーロ~って返す。二人が居場所を確認する秘密の暗号みたいに前半にマルコポーロのやりとりが描かれていたので、後半にマルコポーロで息子の居場所がわかるみたいなシーンがあるんだろうなって期待したけど、なかった。
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