社会心理学の本。読んでみました。平たく言うと、セールスマン、広告、詐欺師、募金活動などが駆使するテクニックを学問として解説した本かな。
返報性、コミットメントと一貫性、社会的証明、好意、権威、希少性の6つの武器の紹介です。いろんな例を紹介しながら、人に影響力を及ぼすやり方が書かれているので、流し読みするだけでも、けっこう楽しめます。原書の初版は1985年にでたみたいですね。
原書の5版を翻訳したのが日本版の第三版らしいです。これだけ版を重ねて読み継がれるだけあって内容はもはや古典になってんだなあ。
成績のいいセールスマン、腕のいい詐欺師が意識することなく駆使しているテクニックをわかりやすく解説してくれているので、これを読んで実践できたら、あなたも明日から敏腕セールスマンに変身ですね。
まあ、そんな簡単にはいかないけどね。
何かを受け取ると何かを返さないといけないように思ってしまう心理を利用して物を売りつけたりサービスに加入させたりする返報性。相手ががめつい人だと通用しません。
一貫していると他者から思われたい心理、コミットメントと一貫性は、いい加減な嘘つきには通用しません。
多数派が正しいと判断する心理、社会的証明は、偏屈なへそ曲がりには使えません。
実際に使うかどうか、役に立つかどうかはわからないけど、知識として知ってたら、セールスマンや宗教の勧誘員やセミナー屋さんや広告がどういう効果を期待してセールストークしたりチラシを作ったりしているのかがわかるようになると思うので損はないですかねえ。
こちらにイエスと言わせるために、さまざまな影響力の武器を駆使して、罠に追い込んでくる輩から身を守るために知っておきたい豆知識って感じかな。
チャルディーニの本で「影響力の正体 説得のカラクリを心理学があばく」っていうのがあったから、続編かなんかかと思って読んでみたら、同じ本だった。kindleで読みたい人、価格が安いほうがいい人は影響力の正体を選ぼう。