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『世界を見てきた投資のプロが新入社員にこっそり教えている驚くほどシンプルで一生使える投資の極意/加藤航介』を読んだんだ【読書】


投資の考え方、投資への取り組み方、心構えを教えてくれる本です。ここで買ってここで売る的なトレードテクニックの本ではありません。投資の極意なんていう題名なので、よくある手法を紹介する系なのかと思ったんすけど、もっと大きな意味で投資をどう考えるのかっていう本ですね。読み始めて、あー、なんか思ってたのと違うなあって思ってこれははずれかとか思ったんすけど、読み進めるとなかなか面白いこと言ってて楽しめました。

構成がいいんすよ。先輩社員と新入社員の二人の掛け合いになってて、先輩が新人にレクチャーする形で内容が書かれているので、内容がわかりやすくて自然に頭に入ってくる。こういう読みやすさの工夫がいいですよねえ。

内容がよくても、読ませ方っていうかね、提示の仕方が悪い本が多い中、読ませる工夫がちゃんとしてあったので好感持てました。

投資ってなんだろうから始まって、日本人にあった投資は何か、人的資産という考え方の紹介、株式投資とはなにか、いいファンドマネージャーの見分け方、などがあって最後に実際にどうしたらいいのかが紹介されています。

アメリカ式の投資方法がなぜ日本人にしっくりこないのかっていうところがあって、なるほどなあって思いましたね。

アメリカ人はアメリカの株や債券など自国の金融商品に投資することで世界に投資してることになるので、それだけで分散投資になってる。自国に投資することが、世界への分散投資になってる稀有な国が米国だと。

日本や他の国はそうはいかない。日本人は日本株や日本の投資商品に投資すると分散にならないから、国内と海外のバランスを考えるなら、もっと海外へ投資する金融資産の比率を高める必要がある。

なるほどなあと。投資の手法とかやり方とかアメリカの情報を日本にもってきたのを読んだり聞いたりするんだけど、前提が違うから日本人がそのままやってもダメなんすねえ。

世界の成長率と日本の成長率をくらべたら、世界に投資するべきという悲しい事実も突き付けられる。高度成長期は日本に投資するのが正解だったけど、今やそんな時代じゃなくなってるっていうね。

投資もバランスを考えてやるもんだっていうことだなあ。とにかくバランスが重要なんすね。人的資産と金融資産のバランスを考える。

日本で仕事して日本人をお客に稼いでる人の人的資産は日本由来のものなので、そこに投資で金融資産を追加するとしたらバランスを考えて外国への投資になるのが、分散投資として正しいことになるわけですね。

で、結局どうしたらいいのかっていうと、投資信託を定期積立するっていう話になるわけです。アクティブファンド、パッシブファンド両方に投資するのをすすめています。

投信の選び方はつみたてNISAや確定拠出型年金に採用されているものから、自分の資産ポートフォリオにあうもの、手数料の低いものを探して選ぶ。

ああ、またこれかって感じなんすけど、素人が長期で投資するにはこの方法しかないのかも。チャート見ての短期トレードは完全否定です。チャート解説本は、アメリカの書店ではほとんど店頭にならんでないって書いてあったけど、ほんとかな。

チャートをよんでトレードするスタイルはアメリカとか外国とかのほうが日本より盛んなのかと思ってたけど、今はもう時代遅れになってんのかな?短期の値動きをまったく無視することをすすめています。

ポートフォリオの見直しは1年に一回。リバランスするだけです。とにかくバランス。日本と海外、安定と成長のバランスをとる。そうして積み重ねていくのが投資だということですかねえ。

自分が20歳だったら、外国株に投資するパッシブファンドを貯金のつもりで月々積立で一定額購入していくかな。著者はファンドマネージャーだからアクティブファンドも買うのがいいっていう立場だけど、手数料高いだけでパフォーマンスはパッシブファンドと大差ないとか意味あんのかなって思う。
いやー、でも一攫千金ねらって短期トレードしちゃうかも。老後にこれだけ増えて安心って言われても、なかなかね。今すぐお金持ちになりたい、大金を今すぐ手にできるのが投資でしょっていう勘違いがなかなか消えない。

今すぐどうこうっていうのは投資じゃなくて投機なんだろうけどさ。投資は引退して働けなくなるまで、定期的に継続して何かを買い続けることだから、今すぐ増えた減ったというのは考えないものなんだろうけど、そんな先のこと考えて行動できるもんかなあ。

20歳の人が65歳になったときのことを考えて積立投資しようとか計画できるほうが異常なような気がするけど。

投資より投機がうまくなりたいなあ。あと、日本企業がいまいち成長しないのは、経営者がサラリーマンみたいに現金で高い給料もらってるから、収益を高めようというモチベーションに欠けているっていうのは、そうなんだろね。

株式で報酬をもらう形式の企業や、社長が大株主のオーナー企業のほうが成長性高いっすからね。コロナショックで下げた分取り戻して、なんだか安心ムードが漂ってる株式市場ですけど、ちょっときな臭くなってきましたね。

ヨーロッパやアメリカでの感染拡大が止まらない。フランスがまたロックダウン。また各国でロックダウンとかやりだすと、経済が決定的にとどめを刺されるんじゃないすかね。金融緩和でどうにかなる状態じゃなくなる。

そしたらまたダウもナスダックも日経も下がりだしたりするのかな。今から2番底さぐりに行きまーすとかなったら、めちゃくちゃきついっすよ。

1番底からかなり上昇してるだけに、ここから下行くと痛みは最初のコロナショックのときの何倍にもなるわけで。

めちゃくちゃ上がったからそろそろ売り崩したろって思ってる大口の人も多いけど、これまで何度も下げようとしたけど下がらないの繰り返しだったからなあ。

ナスダック崩れて、マザーズ崩れてダウも日経もしたに突っ込むかと思いきや、すぐに上昇とかさ。そればっかり。

暴落が始まるかと思いきや、単なる押し目で買い場だったというのをここ半年繰り返してる。何か大きなきっかけがないと下がらないと思うんすけど、大統領選とかロックダウンとかがそのきっかけになるのかな。


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