船が火事になって、ボートで脱出するときに、霧によって本隊とはぐれちゃって、幼い男の子と女の子と老水夫の3人は無人島に流されてしまう。
けっこうハードでシリアスなサバイバルものになりそうな始まり方だけど、無人島には果物が豊富に実ってて、魚介類も豊富で岩場で魚を拾うことができるほどで、食べ物にはまったく困らない。
危険な動物もいない。なので楽しいキャンプぐらいの雰囲気なんすよ。悲壮感がまったくない。
子供たちはキャッキャウフフと楽しくキャンプ生活。老水夫は二人にサバイバルの知恵を授けてしばらくすると死んでしまう。子供二人だけになっちゃうんだけど、普通に問題なく暮らして二人は成長していきます。
島の反対側には、御神体があって何かの儀式が行われてる形跡があったりして、他の島から人間が来てるような感じもあって、何か血生臭い事件でもおこりそうな予感はあるけど、たいして何も問題はおきないで終わる。
これは海難サバイバルものじゃなくて、男と女の創成期アダムとイブの物語をえがいた神話的なドラマになってます。サバイバルの苦労とかは全部切り捨てて、
男子と女子が男と女になって父と母になっていく成長のドラマに焦点を絞ってるのがいいとこですね。全裸でキャッキャと南国リゾートを満喫する幼い二人。成長期になって男らしさ女らしさをともなう体つきにかわっていく二人。
生理がきたり精通したりと大人になっていってお互いを意識しあう二人。体の変化や心の変化にとまどう二人が自然に結ばれて赤ちゃんができる。とくに知識も経験もないのに、無事にあっさりと出産してましたけど、まあ、そこは神話的物語なので細かいところは描きません。
赤ん坊もあの状況で大丈夫なのかなって思ったけど、普通にたくましく育ってました。なんかずっと全裸でいたようなイメージがあるクリストファー・アトキンズとブルック・シールズですけども、
ブルック・シールズは裸にはなってませんね。胸がうつるところはボディダブルで別の人がやってて、編集でうまくつないでブルック・シールズが裸になってたように見せてたし、上半身裸でも髪の毛の毛ブラで胸が見えないようにしてたりなので、実際は全然露出多くないんすねえ。
楽園で成長し、子供もできて父と母になった二人。そこに二人を探し続けていたクリストファー・アトキンズの父親の船がやってくる。二人は助けを求めることもできたのにそうはしない。
愛する相手と子供がいる今の生活から抜け出そうという考えにならない。遭難して無人島暮らしだとしても、愛する伴侶と子供がいて楽しく暮らせるのだったら、そこがマイホームになるっていうことっすね。
誰と一緒に人生を歩むのかっていう部分が一番大事なんだなあ。ここで終わるのかと思ったらもう一展開。サメに襲われオールを流してしまいボートが流されて行ってしまう。
老水夫に食べたら永遠に眠ってしまうから食べるなと言われていた、赤い実を赤ん坊が食べてしまう。このままでは赤ん坊も死に、島にも戻れないと思った二人は自分たちも赤い実を食べて眠りにつく。
そこに父親の船が通りかかりボートを発見。眠っている二人と赤ん坊を発見。赤い実は毒ではなかったのだ。こうして遭難してはぐれた父と息子が再会してハッピーエンド。
息子が親元を離れ、伴侶をえて子供をつくって父親となっても、父と子の縁は続いていく。ファミリー最高みたいな。
南国の海のすばらしさ、家族愛のすばらしさを堪能できる映画でした。ロケ地はフィジーだっけ?ヴァーチャルフィジー旅行だと思って鑑賞する価値ありですね。
DMM動画:青い珊瑚礁