異色ゾンビムービー
肝心なところを描かないゾンビ映画。いやー、家族愛とか父と娘の関係とかのドラマをゾンビでやりたいのはわかるけど、全然うまくできてなかった。
無料動画のGYAO!でやってたのを鑑賞。ヘンリー・ホブソン監督、アビゲイル・プレスリン、ジョエリー・リチャードソン出演。
シュワちゃんが父親でアビゲイル・プレスリンがゾンビ病にかかった娘役です。ゾンビ化するウィルスが蔓延している世界っていう設定。
アビゲイル・プレスリンがそれにかかってしまいます。感染者は徐々にゾンビ化が進行していくみたいで、ゾンビになると収容所みたいなとこに隔離されるシステムらしいです。
隔離される前に、家族のもとに帰される。最後のお別れタイムっていうわけです。ゾンビ化する前に家族と過ごして、
ゾンビになったら隔離っていうシステムらしいんすけど、ゾンビ化しても隠してそのまま家に匿う人もいる。
ゾンビ化していくアビゲイルとシュワの交流を描いていくんだなって思ったけど、なぜか中盤シュワがでてこなくなって、
アビゲイルが友達となんか遊んでるとか、義母のジョエリー・リチャードソンとぎくしゃくするのとかがえんえんと続くのです。
あれ?なんでシュワちゃんいなくなっちゃってんの?この映画って父と娘の交流がキモなのに、そこを描かなくてどうすんの?みたいな。
後半、終わりが近くなってやっとシュワが帰ってくる。でも、とくにゾンビになっていく娘に何もできなくて苦悩する父みたいなのはないんすよ。
薬で楽にしてやるか、ショットガンで撃ち殺して楽にしてやるかみたいな苦悩はありますけど、もっとなんか家族としてのやりとりっていうんすか、
父と娘のそれまでの思い出とかをまじえてのドラマを見たかったのに、そういうのが全然描かれてないんすよ。
最後もちゃんとどうしたのかを映さないし。こりゃあダメだ。目の付け所はよかったけどなあ。
ゾンビ化っていうのは、治る見込みのない難病のメタファーで、自分の子供がそうなったら親はどうするのか。最後のときをどうするのか。
そういうドラマにゾンビを使うのはあり。でも二人のやりとりを全然描かないのはどうなんかなあ。
父親は死にゆく娘の姿を直視したくなくて、距離をとっちゃうっていうことなのかなあ?娘がゾンビになったら、意思の疎通もなにもできなくなってしまうので、家で過ごす最後の時間はすごい貴重なはずなのに、全然娘と話たりしないシュワ。
最後も、俺の手で娘を楽にしてやるべきだなと薬や銃を手にするけども、やっぱりできないシュワちゃん。
父親ってダメなんだな。肝心なところでビビっちゃうのが父っていうもんなんすかね。これが母親だったらきっちりケジメつけてるんじゃないすか。母は強し、父は弱し。
DMM動画:マギー