1955年のデトロイトが舞台。車や衣装がレトロなのはよかったですね。チンピラのドン・チードルやベニチオ・デル・トロらが別々に雇われる。ある男の家に行って、その男に会社に行って金庫からある書類を持ち出すようにさせる仕事。
家族を人質にして、男は書類を持ち出して帰ってきて、すべてはうまくいったように見えたが、なにかおかしいと思ったドン・チードルは仲間の一人を撃ち殺す。俺達ははめられたんだと、ベニチオ・デル・トロと一緒に行動する。
なんか書類は金庫になかったらしくて、偽の書類を男は渡した。それでおかしなことになり始めたらしいです。金庫から持ち出されてる書類を手に入れてみると、車の排ガス装置の書類で、これを誰が手に入れたいと、計画したのか、
依頼主や上に誰がいるのかをさぐりながら、取引でお金を手に入れようとするドン・チードル。警察もからんできて、書類はどうなるのか、お金はどうなるのかっていうのを見せていく。
まあ、なんかよくわかりません。重要な書類で、それをめぐってうまくやろうとする奴らが、いろいろやってるっていうのはわかります。
ドン・チードルがうまくやってお金をせしめたと思いきや、ベニチオ・デル・トロがうまくやって女と逃げたと思いきや、女に殺されて、女が警察にお金をとられて、結局お金はマット・デイモンのところに戻ってくる。しかも増えて。
ドン・チードルは命は助かったけど、骨折り損のくたびれ儲け。
そこらのチンピラがうまくやれるような相手じゃなかったってことですね。この書類をめぐるあれこれは、大手自動車メーカーがからんだ件で、警察も丸込めるような大企業とやりあうのは、ただのチンピラには無理な話だった。
うーん、どうなんだろ。この設定なら、自動車業界の大きな犯罪の話としても作れそうなのに、あえて、末端のチンピラを主人公にして、彼の視点から語らせるという見せ方をしてるのが、こだわりなのか。
大きな話の末端構成員だから、全体像はわからないわけで、だから観客も、何がどうなってるのかよくわからない。そのよくわからないけど、うまくやろうとする、でもやっぱりダメっていう目隠し状態でもがくのを楽しめばよかったんだなあ。
おもしろかったのは、ドン・チードルたちが覆面するんだけど、目の部分だけを隠すにわかせんぺいみたいなマスクだったとこぐらいかな。