刑事のベン・アフレックは、一瞬目をはなした隙に幼い娘が誘拐されたことを悔いていた。娘は行方不明のまま。家庭は崩壊、カウンセリングを受けて仕事を続けていたが、そんなとき、銀行強盗があるというタレコミ電話があり現場に急行するのだが……。
もう、なんかすべてが古臭いです。設定も映像も。トラウマをかかえて精神に問題をかかえる主人公。謎のタレコミ。銀行を監視していると、謎の男ウィリアム・フィクナーが不審な行動をする。彼が話しかけた人間が、服を脱いで騒ぎ出すとか、変な行動をする。
操られた人が、操られてますっていうロボットみたいな演技するのが笑える。
銀行は混乱状態。ベン・アフレックは相棒の制止もきかず銀行に飛び込んで、タレコミ情報でいわれていた貸金庫をあける。すると中には娘の写ったポラロイド写真が入っていて、娘を探せと書かれていて、これはなんだとわけがわからなくなる。
謎の男が探していたのがこの写真なのか、どういうことだってなって、ベン・アフレックがいろいろと調べていきます。
タレコミ電話は、占いやってるアリシー・ブラガからというのがわかり、彼女のところを訪れると、謎の男ウィリアム・フィクナーが現れて、その場にいたバイカー男を操って殺そうとしてくる。
そんで彼女と一緒に逃げて、警察署に帰ってくる。彼女の話によると、超能力研究機関みたいなのがあって、彼女もフィクナーもそこ出身で、フィクナーは悪人でなにか企んでるとかでみたいなこと言われて、ベン・アフレックは半信半疑なんすけど、
またフィクナーが来て相棒が操られて襲ってくる。催眠術にかけられた人は、目的を達成するまで止まらないらしいです。彼女が相棒を撃ち殺して、二人は逃亡することになる。
催眠術だって?そんなバカなって感じなんすけど、実際、相棒がおかしくなって襲ってきたのを見て信じざるを得ない。ベン・アフレックはトラウマのせいなのか、催眠術が効かない。
で、逃亡してる二人が、でかいサングラスにキャップをかぶって、おそろいの逃亡者ルックしてるのが笑えます。わざとだろ。これ、古臭い逃亡者映画のお決まりの服装をやってる。
まあ、このわざとらしさ、典型的な逃亡者みたいなファッション、ありがちな逃亡アクションも、後半に、そういうことか、だからかってなります。
ウィリアム・フィクナーに襲われながら、あちこち行って調べたりしていくんだけど、後半にガラッと話が変化します。
すべては偽の記憶だった。アリシー・ブラガもベン・アフレックもその研究機関の人間で、二人は夫婦だった。生まれた娘がすごい能力の持ち主で、利用されることを恐れたベン・アフレックが娘を隠して匿うために、自分の記憶を消去していたのだ。
娘が成長して再び会うために、ベン・アフレックは自分の記憶が戻るトリガーをいろいろと仕掛けていて、それを解明するために、研究機関はベン・アフレックに擬似記憶を植え付けてヒント探っていたのだ。
映画の前半に起きたことは全部、研究機関がベン・アフレックに見せていたニセの記憶映像だったのです。簡素なセットが組まれてて、医者の役、相棒の役、警察の役、銀行員の役とかを研究所の人間が形だけ演じてお芝居してた。
これを10回とかやってたらしいです。ベン・アフレックの精神防壁が強固で突破できずにいるみたいで、もう1回だってまた最初から始めるのだが、今度はベン・アフレックの逆襲が始まる。
ベン・アフレックは、こうなることを見越して計画を立ててたのです。成長した娘と再会、娘は研究所を壊滅させることができるぐらいの巨大な能力を持つまでに成長していた。
そんで逆に幻返しして研究所員たちを全員殺して殲滅。これで自由だってヘリコプターで去っていくベン・アフレック家族と協力者。協力者のおっさんが、おれは後始末してから行くから先に行ってなって残るんす。
映画のエンドロールが始まって、おまけ映像が始まると、死んだはずのウィリアム・フィクナーが協力者のおっさんの姿になって、死んだのは協力者のおっさんで、協力者のおっさんだと思っていたのがウィリアム・フィクナーだったというのがわかる。
ウィリアム・フィクナーは娘と同等の力をもってたから、ベン・アフレックたちを欺くことができたってわけ。
自由になったはずが、ウィリアム・フィクナーが生き残って、まだまだ戦いは終わってないっていうエンディングでした。
これも80年代のSFスリラーっぽい終わり方でしたねえ。
まあ、なんだろ、古臭いSFサスペンス、昔の超能力エンタメムービーが好きな人にはおもしろい映画だと思う。自分は、いまさら、これを新作でやる意味あんのかなって思っちゃったから、イマイチ楽しめなかったかな。
ベン・アフレック主演で記憶がどうこうっていう話なところは、「ペイチェック消された記憶」を連想しましたね。