これは8月5日の後場がセリングクライマックスだったのか?後場引け後に日経先物がリバウンドを開始して強い反発を保ったまま、値下がりしたダウやNASDAQ関係なしに、翌日6日の前場での全面高という展開になったのを見るとどうやら5日がセリクラだったようです。
大暴落が起きると二番底を警戒する声が大きくなりますが2番底が必ず来るというわけではないですよね。5日引けてから6日の前場を迎えるまでの先物の中で2番底を試すような動きをしてしまったのかもしれません。
何もかも展開が早い。過去の暴落時の動きが参考にならない。昔なら数週間や数日かかったことが数時間で消化される。大暴落だあ~ってびっくりして、原因や理由を意味なく探している間に市場のほうはリバウンドを開始している。
展開の速さにまったくついていけてない。
今回の大暴落はこれで収束して、別のステージに移ったと見るべきなのでしょうか。結局、5日の大暴落で売らずにホールドし、下落した銘柄に買い向かった人が大勝利した形です。どうせ戻すよと、静観していた人も勝利。
自分はというと前場で全部売ってしまったので敗者になってしまいました。大敗北。アメリカ株が崩れると予想して、さらなる暴落があると思いましたが予想は外れて、アメリカ株は崩れなかった。
8月15日発表の新規失業保険申請件数は予想より強く、その結果をうけてドル円は急伸。147円台から149円台に。強い指標結果をうけて米国株も上昇。日経先物も1000円をこえる上昇。日経大暴落のブラックマンデーからの米国指標悪化でさらなる下落という予想が大外れ。
やっぱり自分の予想はまったく当たらない。もっと下がる、米国株も崩れるからと思っていたら、日本株めちゃくちゃ上がる、米国株もたいして崩れず良い経済指標をうけてバク上げという真逆の結果に。
暴落で持ち株を売って、暴落で新規に買わなかったということで大失敗行動でした。これが狼狽売りというやつですか。ブラマンの後場引け成りでTOPIXのETFを買いにいけていたら一矢報いることができていたのだが、資金が少なく、さらに下げると思っているのでできず。
暴落で買えなくとも、持ち株を売らずにリバウンドを待って今まで保有し続けていれば、暴落日に売るよりいい条件で売れていました。
セリクラ一歩手前で耐えきれず売ってしまい、セリクラを下げの初動だと思って買いにいけず、リバウンドしていくのを戻り売りがあるのではと思って静観してしまう。すべてが裏目。教科書通りのクソムーブをきめた。
暴落で持ち株を投げ売り、暴落が来たら指数を買うつもりだったのに買えない。なぜそうなってしまったかを振り返ると、2つ原因が考えられました。一つは手持ち現金の少なさ、一つは保有株のポートフォリオの内容です。
保有株の内訳を見ると、ほとんどが配当と優待をえることが目的の銘柄でした。
全体の半分程度が含み損の銘柄でした。
含み損の銘柄の中には優待廃止や減配、業績不振などの理由で株価が下落して下落トレンドが止まらず含み損が拡大したままで戻る見込みの薄い銘柄が多数ありました。日本モーゲージサービス7192、東京個別指導学院4745、サンコール5985、エンビプロ5698など。このグループをAとします。
全体の35%程度は買値付近でうろうろして、含み損になったり含み益になったりする銘柄群でした。ぱっとしないとんとんのグループをBとします。残りの15%の銘柄は上昇トレンドにあり、株価が200日移動平均線の上で推移し、含み益があり、この先も上昇が期待できる銘柄でした。
長期保有していきたい優秀な銘柄グループをCとします。壊滅的な含み損を抱える銘柄の損失を少数の優良銘柄の含み益が相殺して補うというポートフォリオになっていました。保有割合はA50%、B35%、C15%。Cが少なすぎる。
こんなクソ株コレクションポートフォリオでも地合いが良くて日経が上昇している間はやっていけるものです。含み益が含み損を相殺してくれるので、その間に配当と優待をもらって、ダメな銘柄が何かのニュースや材料で上昇して買値を上回るときを待つという戦略がなりたった。
しかし1日で4000円下落するような暴落が来ると一気に崩壊します。
8月5日の暴落時はどの銘柄群も大幅に下落しました。下落はABCどのグループもくらいます。
Aグループは下落して安くなったところで買い増しをしたいと思いません。だめな銘柄がいくら安値になっていても買いたいとは思いません。上昇相場のときに上がらないのに、大暴落のあとに上げるとはとても思えない。
Bグループも同じく買い増したいとは思いません。下落したとはいえ、バーゲンセールというほどの下落ではなく、もう1段の下落があり、2番底が来れば買いたいと思える株価まで下がるかもという感じです。買いたいよりむしろ売りたい。
Cグループも大暴落しましたが、それは高値から見ての暴落であって、自分の買値はまだ割っていませんでした。含み益が減ったが、買い増す気にはまったくならない株価です。
あれほどの大暴落をしたにもかかわらず、保有株で買い増ししたいと思えるものが何もない状態でした。
AとBの銘柄が多すぎることが原因で暴落チャンスを活かすことができない。保有したくない銘柄を保有しすぎていたために、身動きが取れなくなっていました。
信用取引は使わず、すべて現物保有であるにもかかわらず身動き取れないと感じてしまうポートフォリオ。含み益があって上昇トレンドにあるCグループの銘柄が全体の50%以上を占めていれば狼狽売りはしなくて済んだでしょう。
信用買いを使って7月後半からの下落に買い下がっていってポジションがパンパンに膨らんでいた人は、5日の大暴落で狼狽売りせざるをえなかったのはわかります。現物保有なのに、投げたくなるというのは、いかにひどいポートフォリオだったのかということ。
ひどい銘柄で埋め尽くされているポートフォリオに加えて、残りの現金に余裕がない状態だったのも悪かった。現金に余裕があるのなら、保有株を触らずに、新規で日経平均株価連動のETFやTOPIX連動のETFを買うという手段がありましたが、キャッシュがないのでそういうわけにもいかなかった。
コロナショックの暴落時の経験で、急落からリバウンドするにしろ、個別株は銘柄によって戻る戻らないの差が大きいので、暴落のリバを狙うのなら指数を買うのが安全というのが頭にありましたが、現金を用意していなかったので行動に移せなかった。
暴落が来たら指数のETFを買うぞと思っていたにもかかわらず、その資金を用意していないというなんとも間抜けな状態です。
結局、何もせず傍観するか、それともさらなる下落に備えてキャッシュを確保するために保有株を売るかの選択になったのです。
ポートフォリオが含み益ののったCグループの銘柄のみであったとしたら、何もしないという選択をしたと思います。
しかし、ポートフォリオの大半が持っていたくないクソ株コレクションと化していた。暴落からのリバウンドがあるにしろ、そういうクソ株の戻りは鈍く、下手すると戻らないこともある。これもコロナショック時の経験の教訓です。
含み損で持っていたくない銘柄を売ることは決定。含み益のあるCグループの銘柄を残すかどうかですが、A、Bグループの銘柄を処分した損切り額が莫大であることと、全決済すればほんの少しプラスになること、さらなる下げがあると予想することを勘案。
結局、Cグループの含み益を損失にぶつけてとんとんにすることに決めました。そして全決済。想像をこえる変化に直面すると、人はやらなくていい無駄なあがきをしたくなるもんですね。
今の状況を考えると、AとBのグループを損切りしてできた資金で5日後場に日経225とTOPIXのETFを買っておく。含み益のあるCグループは保有を続ける。というのが正解の行動でした。Cグループの銘柄はリバウンドして暴落前の水準まで戻しているものが多い。
日経のETFも5日から10%以上は上昇している。損切りした分をおぎなうことができていたと思われます。でも無理だったなあ。なぜならあと数日もっと下がると思っていたから。5日がセリクラになると思っていなければ、正解の動きはできなかった。
今回の敗因は、持ち株がクソ株だらけになっていたことに起因します。含み損の銘柄を持ちすぎた。ポートフォリオの整理を相場状況が良いときにやらなかったのが悔やまれる。
日経平均株価が4万円を超えて42000円に向かって上昇しているときに、含み損銘柄の整理をやるべきでした。暴落で慌てて投げ売りするより、上昇の中で売ったほうがはるかに有利な条件で処分できました。
じっくり考える時間もあった。この銘柄の損失をこの銘柄の利益で相殺してとあれこれやりくりすることで優良な銘柄を残して、ポートフォリオを改善する作業ができたはず。
でもこれも難しいんですよね。欲張っちゃうから。もうちょっと上がれば、損失が減ってもしかしたらプラテンで逃げられるかもって甘い気持ちが芽生えて損切りしにくくなる。もう少し様子を見ようと先延ばしにしてしまう。
あと、優待と配当にこだわるあまり、利確をせずホールドしすぎた銘柄も多く抱えてしまっていた。含み益があったCグループの中にも、上昇の天井を一旦つけて上昇トレンドが崩れているように見えるものがいくつもあった。
高値を更新できずに下げ始めている銘柄がけっこうあった。
でもまた上がるだろう、せっかくここまで保有してるのに、配当や優待を捨てて利確するのはもったいないと、変な愛着をもってしまって上昇している間に手放せなかった。
長期保有すると変な愛着心が生まれてしまうのは良くないですね。ただの数字にすぎないのに、なにか大切なものに感じてしまう。利確すると損したような気分になってしまう。未来の利益を取り逃したと思ってしまうからでしょうね。
配当や優待はあくまでもおまけのセーフティーネットであって、株式投資の本文は値上がり益を得ることだというのを忘れてしまう。
配当や優待をもらい続けて大暴落がきても売らずに大成功している投資スタイルの人もいるけどね。こういう暴落時に含み損が急拡大しても、どうせ戻るよと大きく構える余裕がないとだめなんだろうなあ。
永久塩漬けになっても構わないという割り切りがないとクソ株を持ち続けられない。優待株・配当株投資メインの人や長期バリュー株投資の人って、意外と肝据わってないとできないですね。
結論としては、保有株がクソ株コレクション化していた・手持ち現金がなかったために暴落時に全部売るという狼狽売りをやらざるをえなかったということになります。
暴落への備えは相場が上昇して余裕があるときにしておかなければならない。準備をしていないと、大暴落にうまく立ち向かえない。
地震が来てからスーパーにミネラルウォーターを買いに行ってるようじゃ何もかも遅すぎるということです。
大暴落で狼狽売りをしなくてすむようにできることは
自由な現金を常に残しておく
永久保有してもかまわないものにしか投資しない
この2点かと。証券口座の構成比率を株50%、現金50%程度にしていれば、大暴落に余裕をもって対応できたはずです。実際は現金は10%もなかった状態。これではあたふた焦ってしまうのは当たり前です。
暴落して塩漬けになったとしても問題ないものだけに投資をしなければならない。そうなると個別株は選択肢からはずれてしまいます。どんなに優良企業でも躓くことはあるし、駄目な企業が優良企業に変身するなんてことはほとんどない。買ってみたものの保有したくないという材料がいくらでも出てくるのが個別株。
ダメだと思った瞬間に非情に損切りできるのなら、個別株投資もありですが、即決できない性格なので難しい。永久に保有してもいい、暴落時に買い増ししたいと思えるのは、S&P500、TOPIX、日経225など指数連動のETFか投資信託ぐらいですかね。
売買の即時性を考えるとETFになりますか。1655、2563、2625、2624あたりを考えてますがどうだろね。日本株だと2529、2017なんかもありますがTOPIXか日経225で十分か。これなら個別の決算や材料を見なくてもいい。
暴落したときも買いやすい。
信託報酬がかかりますが、銘柄入れ替えをやってくれる手数料だと思えば高くないし。銘柄分散ができて資金を集中させることもできる指数連動ETF。いいことしかないけど、個別株で一発当てたいという気持ちを捨てきれない。
大暴落も一段落ついたし、日経平均株価は200日移動平均線の上にもどって上昇トレンドに復帰したし、米国株も持ち直してるしということで、今から買っていってもいいでしょうか。凡人はつねに後追い。
ここで買い始めたらなぜか下げだしたりするから嫌なんですよね。2番底あるかなと思っているとない、もう2番底ないだろうと思ったところで勢いよく動くとまた下落なんてこともありそうで怖い。また自分の予想と真逆になりそうで恐怖で買い注文がクリックできない。
投資の怖いところは、お金を損するだけでなく、精神に治らないダメージを負わせるところです。下がると思って売ったら上がる。もう大丈夫かと思って買ったら下がる。こうして投資パンチドランカーになっておかしくなっていく。
上がる株だけに投資できる自信とテクニックがあれば個別株に挑戦してみるけど、これまで思うように予想があたって思うような利益になったトレードが一つもない。なんで上がったのかよくわからないけど、運良く上がったという経験しかない。
割安割高、テクニカル分析、決算、材料。何を心の支えに売買すればいいのか全然わかりません。買ってから上がるまで待つしかできない。個別株に投資するのはあきらめるべきかなあとぼんやりと思ってます。