ちょっとイメージと違ったなあ。地味な映画です。題名からは派手な推理とか、サスペンスとかを思い浮かべたけど、中身は実話をもとにした地味な刑事ものでした。殺人で服役しているやつから、全部で7人殺したと聞かされた刑事の執念の捜査を描く。
麻薬捜査班の刑事が聞き込みしてるときに相手が刑事に逮捕される。そいつは恋人殺しで捜査されていた殺人犯だった。そいつから刑事に連絡がきて、おれは他にも殺している。全部で7人殺してるから話を聞きに来いっていわれて始まります。
判明してない余罪があるとにおわせて、刑事から金品をせびって、あわよくば裁判を有利にしようという犯人の魂胆に刑事はあえて乗る。金くれって言われたらやるし、日にあたるとレンズが曇るサングラスがほしいと言われたら差し入れる。
他の刑事や署長はそんなの相手にするなっていうわけ。意味ないだろって。そいつの嘘だぞって。過去の余罪なんか掘り起こしても、手柄にならないから、新しい事件をやれって。昔、そうやってひとつの事件に執着して、家も家族もすべて失って今じゃ駐車場の管理人やってる先輩刑事もいるからのめり込むなよって。
でも刑事は犯人の言ってることに信憑性があるし、ほんとに7人殺していて判明していないとしたら、遺族がいるわけで解決しなきゃいけないんじゃないかと動きます。なんか熱血というか、淡々としてます。
この主人公の刑事はなんかすごいさめてる。嫁を交通事故かなんかでなくしてるんだっけ。再婚もしてないから家族はいない。親や兄弟は事業で成功してて、主人公にも配当が入るから金銭で困ってはいない。
満たされてるけど満たされていないみたいな状態なので、主人公は刑事としてやるべきことにたんたんと取り組めるって感じなんすかね。
それで犯人に翻弄されてうまいことやられて利用されただけに終わりそうになるけども、執念の捜査が勝つ。過去を丹念に掘り返したことで、被害者の骨を特定できて犯人を新たな殺人で有罪にすることができて勝利って感じです。
まあ、地味なんすよ。とにかく地味。韓国映画お得意の激しいアクションとか一切なし。主役の刑事は何考えてるのかよくわからないとらえどころのないぼんやりしたやつだし。犯人はけっこうやばそうな演技してたけどね。
最後にこの話は実話で刑事は2018年でもまだ捜査中で、犯人は獄死したっていうテロップがでて終了です。最後まで見て、ああこれはエンタメ系じゃなくて、実録系だったんだなって。なんだろな。もうちょっと主人公の刑事にキャラがあってもよかったかな。