お偉いさんとお友達なので、縛り首になりそうになっても何度も助けられて、いい加減お前も落ち着けよと言われて嫁をもらうことにしたんだけど、そこに気になる女性があらわれてカサノバは夢中になる。なんとか彼女の気を引いてお近づきになろうと、ありとあらゆる手段をつくす。
そんな感じのラブコメです。カサノバが目をつけた女性は女性の立場が軽んじられている男性優位な社会のあり方に異を唱え、ペンネームを使って女性優位を説く本を出版したりしてる人です。カサノバのようなプレイボーイをもっとも嫌うようなタイプ。
だから最初はカサノバのアプローチにまったく応じません。カサノバが婚約者になりすまして接近して、彼女が好きそうなものを事前リサーチして披露していくうちに、だんだんと彼女もカサノバが言う愛にはまっていく。
わたしのこと理解してくれてるって思ってだんだんカサノバの術中にはまっていく。いやー、ほとんどカサノバがストーカーですよ。しかも嘘ついてだましても、後でどうとでもなる、面と向かって話で丸め込めるって考えてるやつだから、サイコパスストーカーにしか見えない。
簡単やなあ。女性を一時的な快楽の相手としてとっかえひっかえしてるなんてけしからんとか言ってても、カサノバとロマンチックな時間を過ごすと、彼のいう愛は本物だわとかすぐ思っちゃう。
まあ、命がけで彼女をかばう姿に胸打たれて、それが決定的だったというのがありますけど、結局、女性も男との楽しい時間が大好きなわけです。それが戯言や嘘や幻でもかまわない。カサノバが嘘つきでいい加減で中身のない男でも、それは問題じゃない。
なんか詐欺師とかセールスマンとかにお金わたしちゃったり、いらないもの買わされたりする人いるけど、あれなんでだろうって不思議に思うけど、1対1で気分良い話をされたら、その刺激というか快楽で、どうでもよくなるんだろね。
カサノバを見習いたいよ。なかなかここまで非道なことを適当な気持ちでできない。愛してるからっていえば全部チャラになると思ってる。その場しのぎで、相手を丸め込んだらどうとでもなるって思ってるやつは強いなあ。