ジョン・キューザックが前世のツボを押すとかいうセラピーマッサージを行うインチキくさいセラピスト役。息子はドラッグ問題をかかえる有名子役、妻は息子を管理するステージママというハリウッドらしい一家です。
その一家の話と、ジュリアン・ムーア演じる年取ってちょっと落ち目になってる女優の話が描かれる。ジュリアン・ムーアの母親も有名な女優で若くして死んでるんだけど、幽霊になってたびたびジュリアン・ムーアの前に現れる。
そう、この映画、幽霊がたびたび登場人物の前にあらわれて、気持ちをかき乱すようなことを言うんすよ。別に幽霊がどうこうというサイキック映画じゃないです。それだけその登場人物がその人のことを気にしてるっていうことを表すのに幽霊を使ってるって感じです。
ジュリアン・ムーアは母親に虐待されていたとかいろいろとあったみたい。今度、母親が演じて評判だった代表作のリメイクが作られることになって、母親が演じた役のオファーがまわりまわってやってくる。
ジュリアン・ムーアが情緒不安定だけど必死に女優にしがみついてる役をうまく演じてておもしろかったです。痛々しい感じがすごいうまい。
火傷のあとがある女の子ミア・ワシコウスカがハリウッドにやってきて、ロバート・パティンソンのリムジンであちこち見物する。ネット知り合ったキャリー・フィッシャーの脚本執筆を手伝うんだとかいってて謎です。
手袋がスチュワーデス物語の片平なぎさみたいだ。
キャリー・フィッシャー紹介でジュリアン・ムーアの付き人に雇われたりもします。彼女は実はジョン・キューザック一家の娘。以前、家に放火して弟ともども死にかけたという事件を起こしていた。それで家族から隔離されて遠くの病院で治療してたらしんだけど、ハリウッドに舞い戻ってきた。
なんかよくわかるようでわからないような話の展開です。なにがどうしたいのかがよくわからない。ひたすらに居心地が悪いシーンが続く。ジュリアン・ムーアがロバート・パティンソンとリムジンの中でやってるのを、ミア・ワシコウスカがじとーっと見てるとか。
ジュリアン・ムーアがミア・ワシコウスカを罵倒しまくって、ミア・ワシコウスカが置物でジュリアン・ムーアを撲殺するとか。怖い。
ジョン・キューザック一家の秘密とか。なんか不穏というか、禍々しいというか、不吉なムードがすごい。
それでどうなんだという気もする。なんかよくわからない。奥さんがプールサイドで燃えてたりするのもどういうことなんだみたいな。最後はミア・ワシコウスカと弟が指輪交換で結婚の儀式っていうのもなんなのか。
放火した理由が、父と母が兄妹だったことを知って動揺したかなんかだったっけ。その近親相姦をうけついで、今度は自分と弟がくっつくということなのか。
よくわからない。オカルトとか悪魔教的な儀式とかそういうのなのかな?ハリウッドは狂った場所で、俳優とか有名人とかやってるやつは、狂ってるやつらだというのを見せたいのか。過去にとらわれて錯乱、ドラッグにはまって自滅、近親相姦とか、そういうやつらの巣窟。
ハリウッドにはスターのお宅の場所を網羅したスターマップという観光地図があるらしいけど、その裏バージョンをやりたかったのかな。家だけじゃなくて、そこに住んでるスターの裏の顔見せます観光ツアーみたいな。デヴィッド・クローネンバーグ版のスターマップ。