「ジュマンジ」ってロビン・ウィリアムズが出てた冒険アドベンチャーものでしたよね、確か。見たことないからわからないけども。子供向けのアドベンチャーアクション。それを冒険アドベンチャーと学園階級ドラマを組み合わせて続編作るとはうまいもんです。
今回は4人の高校生がゲーム“ジュマンジ”の中に吸い込まれてゲームクリアに挑むっていう話です。4人のタイプは、オタク、筋肉、インスタ女、ガリ勉です。まったく違うスクールカーストに属する彼らが、居残りを命じられる。
オタクと筋肉は幼なじみらしいですけど、今じゃのび太とジャイアンみたいな関係です。オタクにレポート代筆させたりする。インスタは世界には自分しかいないかのような自己中女。テスト中に友達と電話して、それを教師に咎められてもまったく意に介さない。何が悪いのかわからないみたいなスマホ自撮り中毒。ガリ勉は勉強以外は意味ないからやりたくない消極的地味人間。
そんな彼らが居残りで倉庫として使われていた教室の片付けを命じられる。そこで古い見たこともないテレビゲームを発見して4人でプレイすることになる。それでゲームの中に吸い込まれて現実の自分とは違う姿かたちのキャラクターになっていろいろあるってわけ。
ブレックファスト・クラブではゲームに吸い込まれるわけじゃないっすけど、タイプの違う生徒が補習に集められて、そこでいろいろあってお互いの気持ちや置かれた立場とかを知って少し大人になるっていう話でしたっけね。
補習の教室でいろいろあるっていう部分が、この映画ではジュマンジというゲーム内での冒険になってるわけ。タイプの違う、考え方も違う、人間が共同作業することでちょっと深く知り合うことになる話。
なんていうか、人にはいろいろあるっていうか、多様性があるし、見た目だけではわからない部分もあるんだっていうことに気づいて少し大人になるっていうドラマですよねえ。
ジュマンジの中で普段とはまったく違う姿になることで、そこに気がついていくっていうのも自然で違和感がなくてうまいもんです。
オタクは筋肉ムキムキでフェロモンだだもれるドウェイン・ジョンソンになっちゃう。筋肉はネズミっていうあだ名の小男。インスタは小太りおじさんのジャック・ブラック。ガリ勉はジャングルなのにへそ出しファッションでダンス格闘が得意なギャル。
それぞれ得意なスキルがあって、そのスキルが役立って窮地を乗り越えていくわけ。普段とは違う自分になって、普段とは違う役割を果たすことによって、世界には自分だけじゃなくて、いろんな人がいるんだという当たり前のことを実感する。
ああ、あと4人以外にもジュマンジに入ってる人がいるんですよ。90年代だっけ、ジュマンジに吸い込まれてゲームクリアできずにずっとゲーム内にいた人。その彼が4人と合流してまたドラマがあるんすよねえ。
ブレックファスト・クラブとあわせて楽しみたい映画でした。