舞台は80年代の郊外。子供をさらって殺す連続殺人事件が起きてる。主人公の少年は隣人の警官が犯人ではと疑い仲間たちと調査を開始するのだが……みたいな。なんかスタンド・バイ・ミー+サスペンスホラーって感じです。
80年代が舞台なので、出てくる小物やファッションが80’sしてるのがいいとこですかねえ。リーボックとかさ。悪ガキたちが連絡手段に使うのが、ウォーキートーキー無線っていうのがなんとも80年代っぽいです。まだ携帯なんかない時代だからなあ。
近所の子どもたちが集まって、夜に鬼ごっことかして遊んでんの。80年代って夜に鬼ごっこして遊ぶのが流行ったのかな?
それに年上のエロい女の子に恋して、いいムードになるとか、80年代の恋愛ものによくあるようなシチュエーションだし、80年代のムードは満載。でもそれがただの寄せ集めでしかなくて、あんまり真に迫ってないので、なんだか薄っぺらく見えてしまう。
隣人が犯人ではと疑って調べていくくだりも、なんかダラダラしてるし、スリルがある感じには描かれていません。なのに最後に突然シリアスになります。
最後の10分ぐらいまでは、ああ、これはぬるい感じで終わるんだなって思ってたんだけど、終わり方は後味悪くて、それまでのダラダラムードが吹き飛んでしまう終わり方なんすよ。なんでこんな悲しい結末みたいにしたんだろう。
結局、隣人の警察官は犯人じゃないと思わせてのやっぱり犯人だったということで、少年の直感が正しかったわけです。犯人は逃走。警察が血眼になって探してるし、もう大丈夫とかいってると、犯人は家の屋根裏部屋に潜んでいた!
それで主役の少年と友達が連れ去られてしまう。親はなにやってんだ?みたいな。森の中で友達が殺されて、主役の少年は、この先ずっと俺が戻ってくるかもと思って生き続けろと犯人から呪詛をかけられる。
主役は生き残るのだけど、人が何をしてるのなんかわからない、隣人に人殺しがいるかもしれないという疑心暗鬼な心を持ち続けることになる。後味悪い結末です。子供が殺されるとは思わなかったなあ。